米投資銀行のゴールドマン・サックスは(Goldman Sachs)は、暗号資産(仮想通貨)に関連する事業開発の検討を始めた。事情に詳しい同行関係者への取材でわかった。
関係者によると、ゴールマン・サックスはカストディ(保管・管理)を検討するための情報提供要請書(RFI)を発行し、同サービスの計画が「まもなく明らかになる」と話した。
RFI(Request for Information):大規模なシステム構築を依頼する際に、サービス提供事業者などに会社の基本情報、技術情報などの提示を求めるもの
同行のデジタル資産カストディについてのRFIは、昨年末頃に大手暗号資産カストディ事業者の少なくとも1社に提示されていた。
ゴールドマン・サックスはデジタルカストディを幅広く調査しており、次のステップを検討していると、関係者は匿名を条件に語った。ウェブメディアのThe Blockは、米銀最大手のJPモルガン・チェースが昨年10月に暗号資産カストディについてのRFIを発行したと伝えている。
ゴールドマンの関係者は、同行のデジタル資産カストディは「広範なデジタル戦略の一環」であると述べ、先日、米通貨監督庁(OCC)がまとめたステーブルコイン利用についての書簡に触れた。
動き出した暗号資産カストディ
暗号資産のカストディにおいては、北米で大きな動きが起きている。
サンフランシスコの暗号資産カストディ事業者アンカレッジ(Anchorage)が政府の認可を受けたデジタル銀行になるための条件付き承認をOCCから取得し、そのプロセスで「適格カストディアン」の定義を「明確に」満たしたからだ。
アンカレッジの共同創業者兼社長のディオゴ・モニカ(Diogo Monica)氏は、この承認は、多くの大規模かつリスク回避を望む機関投資家の暗号資産への参入を促すだろうとインタビューで語った。
モニカ氏は、JPモルガン、ゴールドマン、シティの3つの大手銀行の「すべてと話をしている」とコメントした。
ゴールドマンは暗号資産を含むプライム・ブローカレッジ(ヘッジファンドなどの大手金融機関向けの総合的なサービス)のようなサービスを提供するのではないかと言われている。だが、同行関係者は、カストディは検討しているが、プライム・ブローカレッジは検討していないと話したという。
アンカレッジやビットゴー(BitGo)、コインベース(Coinbase)は暗号資産プライム・ブローカレッジについてきわめて壮大なプランを持っているが、それらの後を追うことはないと、関係者は語った。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
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|原文:Goldman Sachs to Enter Crypto Market ‘Soon’ With Custody Play: Source