「ビットコインのロングポジション(ビットコインの買い=強気の投資)」は今、金融市場で最も活発に行われている取引だ。米銀大手のバンク・オブ・アメリカがファンドマネージャーを対象に今月行った調査でわかった。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは機関投資家の需要を背景に3カ月で230%以上も上昇。今月はじめには4万1900ドルを超えて、史上最高値を記録した。
調査によると、ビットコインは「テックのロングポジション」(大手テクノロジー企業への強気の株式投資)を抜いて、最も資本流入額が大きな取引となっている。テクノロジー業界の成長銘柄がトップを譲ったのは、昨年10月以来となった。
ビットコインはロング、ドルはショート
一方、米ドルの下落への賭け(ドルのショートポジション)は、現在3番目に活発な取引だという。
下落傾向にあった米ドルは、米国債の利回り上昇を受けて、この数日は落ち着きを取り戻している。ドルインデックス(主要通貨に対するドルの価値を示した指標)は現在90.50で、1月6日の数年来の安値89.21から1.4%上昇している。このところの小幅な反発は、ビットコインの強気の動きに多少のブレーキをかけた可能性がある。
また、調査結果を通じて、ビットコインがインフレヘッジとしての役割が強まってきたと言えるのではないだろうか。
「インフレ期待は過去最高になっている。バンク・オブ・アメリカのファンドマネージャー調査では、投資家の92%が今後12カ月における高いインフレを予想している」とマクロアナリストのHolger Zschaepitz氏はツイッターに投稿した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
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|原文:Bitcoin Becomes Most-Crowded Trade After Passing ‘Long Tech’: Bank of America Survey