暗号資産のインデックスファンドを運営する米ビットワイズ・アセット・マネジメントが、OTC(店頭)市場での取引が可能なビットコインファンドの立ち上げに向け、認可取得の手続きを進めている。
ビットワイズは2日、「ビットワイズ・ビットコイン・ファンド(Bitwise Bitcoin Fund)」の必要書類を、証券会社と為替市場などを規制する自主規制機関のFINRA(Financial Industry Regulatory Authority)に提出したと発表した。
アメリカでは、グレイスケール・インベストメンツやギャラクシー・デジタルなどが既に、機関投資家を対象にしたビットコインの派生投資商品(ファンド)を運営しており、資産残高を拡大している。
ビットワイズの申請が許可されれば、同社のビットコインファンドは、米OTCマーケットグループが運営する店頭市場で取引されるようになる。同ファンドが「OTCQX」銘柄として登録されれば、アメリカの店頭市場においては最高クラスの銘柄に位置づけられ、機関投資家は投資しやすくなる。
計画では、フィデリティ・インベストメンツが、ビットワイズのファンドが買い入れるビットコインの現物を管理・保管することになる。
インフレリスクのヘッジニーズ
また、FINRAの認可が下りれば、ビットワイズのファンドは従来のブローカーアカウントを通じて取引できるようになる。同ファンドのティッカー(証券コード)は明らかにされていない。
ビットワイズの最高投資責任者を務めるマット・ホーガン氏は、「インフレリスクの上昇に対して投資ポートフォリオをヘッジする目的で、ビットコインへのアクセスを検討する機関投資家が増えている」とコメントした。
ビットワイズは米CoinDeskの取材で、同ファンドの信託報酬を1.5%に設定していると述べている。このレートは、グレイスケールが運営しているビットコイン・トラストの2%を下回ることになる。
ビットワイズは現在、複数の暗号資産を組み入れたインデックスファンドの「Bitwise 10 Crypto Index Fund」を運営している。
|翻訳・抜粋:coindesk JAPAN
|編集:佐藤茂
|画像:NY・マンハッタンの金融街(Shutterstock)
|原文:Bitwise Files for Approval to Publicly Trade Its Bitcoin Fund