米シカゴ・オプション取引所(CBOE)が、ビットコイン上場投資信託(ETF)の上場に向けて、正式に申請を行った。カナダ当局がすでにビットコインETFを解禁しており、北米市場では機関投資家向けのビットコイン派生金融商品の開発が急ピッチに進んでいる。
CBOEが上場を計画しているのは、米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)のビットコインETFで、申請書類は1日に証券取引委員会(SEC)に提出された。承認されれば、米国初のビットコインETFが誕生する。
同書類(19b-4)の提出を受け、SECは正式な審査を始める。SECは審査プロセスの開始から45日間で、申請を承認、却下、または審査期間の延長を決めることになる。審査期間は最大240日間、延長することが可能だ。
SECはこれまで全てのビットコインETFの申請を却下してきた。しかし、カナダがビットコインETFの上場を既に承認したことで、米国も追随するのではとの見方が市場から聞こえる。
また、一部の市場関係者は、ビットコインETFが米国で解禁されれば、個人や機関投資家がビットコインの現物を直接購入・保有せずに、ETFに投資する動きが強まると予測している。カナダのトロント証券取引所には複数のビットコインETFが上場されているが、その1つは取引開始から数日で、資産運用残高を10億ドル(約1070億円)に膨らませている。
CBOEは申請書類の中で、ビットコインの市場規模は2016年から現在までに100倍に拡大していると強調し、シカゴ・マーカンタイル取引所におけるビットコインの先物取引の増加を例にあげている。
|編集:佐藤茂
|画像:米国・シカゴの金融街(Shutterstock)
|原文:CBOE Kicks Off Bitcoin ETF Clock With VanEck Filing