ブロックチェーンゲームを手がけるエンジン(Enjin)は、韓国のソーシャルゲーム企業のルデナ・プロトコル(Ludena Protocol)と共同で、ルデナが運営するソーシャルアプリ「GameTalkTalk」上で環境に配慮した“低炭素”NFT(ノンファンジブル・トークン)を発行する。
ビットコインなど多くの暗号資産は、発行の仕組みとしてプルーフ・オブ・ワーク(PoS)を利用しているため、二酸化炭素の排出量が大きいとして議論を呼んでいる。人気が高まっているNFTでも、軽視できない課題とされてきた。
エンジンとルデナは、エンジンの「JumpNet」が使用する新しい発行メカニズムによって、エネルギー消費を削減できると述べている。プルーフ・オブ・オーソリティ(PoA)と呼ばれる新しいメカニズムでは、管理者が参加者を招待し、信頼された参加者のみが発行作業を担うノードとなる。
PoAを使うことで、イーサリアムやビットコインのような他のネットワークと比較して、消費電力を最大99.98%削減できるという。
環境負荷を削減
エンジンの開発会社サクセス(Success)のバイスプレジデント、サイモン・ケルトネゴロ(Simon Kertonegoro)氏は、NFTの発行コストはユーザーと環境の両方にかかっていると述べる。
300万人以上のユーザーを誇るGameTalkTalkには、ブリザード・エンターテインメント(Blizzard Entertainment)やセガ(SEGA)、ネクソン(Nexon)なども大手企業も参加している。
「この取り組みは、これらのイノベーターに対して、NFTが環境に配慮した新たな収益源の構築に役立つことを示すチャンスだと考えている」(ケルトネゴロ氏)
完全にカーボンニュートラルにするためには、時間がかかる。エンジンはPoAにアップデートするための9年計画を開始したばかりだ。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Enjin
|原文:South Korea’s Largest Social Gaming App to Mint Low-Carbon NFTs for Millions of Users