暗号資産ファンドへの資金流入が回復──1Qは45億ドル:レポート

暗号資産(仮想通貨)ファンドへの資金流入は3月最終週、5カ月ぶりの低水準から増加に転じた。投資会社のコインシェアーズ(CoinShares)のレポートによると、流入額は5倍に増え、1億600万ドルとなった。

ビットコイン(BTC)をはじめとする暗号資産は3月中旬、横ばいで推移し、暗号資産ファンドに流入した資金は約2100万ドルまで減少し、2020年10月以来の低水準となった。

コインシェアーズによると、結果的に2021年第1四半期(1月〜3月)の流入額の合計は45億ドルで、2020年10月~12月期からは約11%増加した。

増加率は前四半期の240%増と比べると大幅に減速している。コインシェアーズがまとめたレポートの要点は以下のとおり:

・「四半期ごとの成長率は大きく変動する傾向があり、トレンドの鈍化を示すものではない」

・先週の資金流入の大部分はビットコインファンドが占めており、約8300万ドル。一方、イーサリアム(ETH)ファンドは約2000万ドル。

・「アクティブファンドとパッシブファンド、双方を合わせた暗号資産投資商品の運用資産残高(AUM)合計は現在、590億ドルと史上最高を記録している」

・アクティブファンドが合計額に占める割合は減少しており、2020年第4四半期の3.6%から、2021年第1四半期は1.5%となった。

・この変化は、信託や上場投資信託(ETF)のような「パッシブ」な投資商品への需要の高まりを反映している可能性がある。ビットコインETFは、アメリカではまだ承認されていないが、カナダではすでに上場・取引が始まっている。

暗号資産ファンドへの資金流入(週別)
出典:CoinShares

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CoinShares
|原文:Crypto Asset Flows Bounced Back Last Week, Ending Record $4.5B Quarterly Haul