ペイパル(PayPal)の共同創業者でビリオネア投資家のピーター・ティール(Peter Thiel)氏は、ビットコイン(BTC)は米ドルの基軸通貨としての地位を失墜させるための「中国の金融兵器」になる可能性があると警告した。
ティール氏は7日、リチャード・ニクソン財団(Richard Nixon Foundation)が主催したバーチャル講演会にマイク・ポンペオ元米国務長官とともに登壇。中国がビットコインを保有していると仮定すれば、米ドルの基軸通貨としての地位を脅かす可能性があると語った。今、ビットコインの多くが中国でマイニングされていることへの懸念が再燃している。
「私は暗号資産推進派であり、ビットコイン推進派だが、現時点ではビットコインは中国のアメリカに対する金融兵器と考えるべきではないかと考えている。(中略)法定通貨を脅かすものであり、特にドルの脅威となる」(ティール氏)
「ビットコイン推進派」であり、同氏自身がビットコインを保有していること以上に、同氏の財団はヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏に10万ドルの資金を出し、イーサリアムの誕生に重要な役割を担った。
ティール氏は、投資会社のティール・ベンチャーズ(Thiel Ventures)を運営しているが、2018年にIT業界を離れて以来、時にシリコンバレーを中心に形成される米国のITコミュニティを批判している。この日も、グーグルやフェイスブックのような企業は、中国との関係を考えると、アメリカの脅威となっていると述べた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:ピーター・ティール氏(Shutterstock)
|原文:PayPal Co-Founder, Bitcoin Investor Thiel Says Bitcoin Could Be Chinese ‘Weapon’