米議会上院は14日、元商品先物取引委員会(CFTC)委員長のゲーリー・ゲンスラー氏を証券取引委員会(SEC)委員長に承認した。
バイデン大統領は1月にゲンスラー氏をSECの委員長に指名していた。ゲンスラー氏は3月に開催された上院・銀行委員会の会合で、「ビットコインを中心とする暗号資産は、決済や金融包摂における新しい考えを生み出してきた。同時に、投資家保護においての新たな課題をもたらし、我々はその課題に対して対応を行う必要がある」と述べている。
ゲンスラー氏は、オバマ政権でCFTCの委員長を務めた。マサチューセッツ工科大学で(MIT)ブロックチェーンを教えるなど、暗号資産の分野に精通していると言われる。
暗号資産業界は、ゲンスラー委員長率いるSECが進めるいくつかの課題や案件に対する対応を注視している。SECは昨年12月、リップル社と同社幹部が2013年以降、未登録の証券販売によって13億ドル相当のリップル(XRP)を販売したとして提訴し、現在も裁判が続いている。
また、SECはこれまで、米国における全てのビットコイン上場投資信託(ETF)の申請を却下してきた。現在、再申請を含めて新たな申請がSECに提出されており、今年中には米国初のビットコインETFが承認されるとの見方が市場からは聞こえてくる。
|編集:佐藤茂
|トップ画像:ゲーリー・ゲンスラー新SEC委員長(CoinDesk)
|原文:Senate Confirms Gary Gensler as Next SEC Chief