ブロックチェーンを活用したエコシステムを構築するエンジン(Enjin)が、取引手数料(ガス代)無料でNFTを発行し、大量に配布できる高速ブロックチェーンを開発し、アクセスを開始した。
エンジンは20日、マイクロソフトやバイナンス、韓国のゲームソーシャルメディアのLudena Protocol、OKExなどを含む50以上のパートナー企業とNFTプロジェクトがJumpNetにサインアップし、利用を開始したと発表した。
NFT:ノンファンジブル・トークンは、ブロックチェーンを活用してアート作品やゲームのアイテムなどとひも付け、唯一無二の証明を可能にする。製作者や所有者の情報や取引履歴なども管理される。
イーサリアム・ブロックチェーンの取引手数料が高騰し、ブロックチェーンゲームを手がける企業などにとっては収益化の問題になっている。そのなか、「イーサリアム・キラー」と呼ばれるイーサリアムを代替するブロックチェーンに対する注目が集まっている。
エンジンのJumpNetは、イーサリアムのスケーリング技術で、いわばイーサリアムのプライベートバージョン。プルーフ・オブ・オーソリティ(PoA)のコンセンサスアルゴリズムを備え、管理者が参加者を招待し、信頼された参加者のみがノードとして参加することができる。
クリエイターは、JumpNet上でエンジンが開発したイーサリアム互換規格の「ERC-1155」トークンを利用して、NFTの発行・送受信・取引をすることができる。
また、エンジンは2030年までにNFTの活用をカーボンニュートラルにする気候変動対策を進めており、JumpNetが使用するエネルギー量は、NFT業界で広く利用されいているイーサリアムネットワークよりも99.99%少なくなるという。
|編集:佐藤茂
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