JPモルガン、ビットコインのアクティブファンドを計画:関係者

米銀最大手のJPモルガン・チェースが、富裕層顧客向けにビットコインのアクティブファンドを提供する計画を進めている。早ければ今年の夏にも開始する可能性がある。複数の関係者への取材でわかった。

関係者の一人によると、暗号資産領域のフィンテック企業であるNYDIGが、同ファンドを通じて保有する暗号資産のカストディ(管理・保管)業務を担う。関係者によると、JPモルガンが計画しているのはビットコインのアクティブファンドで、パンテラキャピタル(Pantera Capital)やギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)などが運営するパッシブファンドとは異なるという。

一般的にアクティブファンドは、運用担当者がファンドが投資する銘柄や割合を決める。株や債券などに投資する投資信託などでは、ベンチマークが設定され、そのベンチマークを上回る運用成績を目指すことが多い。

米CoinDeskはJPモルガン・広報部に取材を試みたが、コメントは得られなかった。

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JPMコインとブロックチェーン

JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEO(最高経営責任者)はこれまで、ビットコインを支持しない考えを明らかにしてきた。北米の一部の機関投資家や企業がビットコインを一資産として保有する動きを強めてきているが、ダイモン氏自身は昨年にも「ビットコインは私の好みではない」などとコメントした。

一方、JPモルガンの投資銀行部門の幹部らは2月、顧客からのビットコインに対する需要が同行の今後の方針を変える可能性があると述べている。

投資銀行事業や商業銀行サービス、資産運用、リテールバンキングと幅広い金融サービスを展開するJPモルガンは、暗号資産の基礎技術であるブロックチェーンの開発を積極的に進めてきた米国最大の銀行だ。

JPモルガンの子会社Onyxは、ブロックチェーン技術と同行のデジタル通貨「JPMコイン」を活用した、新しい決済手法の開発と事業化を急ピッチに進めている。

|編集:佐藤茂
|トップ画像:Shutterstock
|原文:JPMorgan to Let Clients Invest in Bitcoin Fund for First Time: Sources