ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社、インターコンチネンタル取引所(ICE)が、暗号資産取引サービスを手がけるコインベースの株式を12億ドル(約1310億円)で売却した。
ICEは4月30日に行った1月~3月期の決算発表で、同社が保有していたコインベースの株式1.4%を売却したことを明らかにした。税金を差し引いた9億ドルの売却益は、借入金の返済に充てると説明した。
コインベースは同月14日、ナスダック市場に直接上場を行った。同社の時価総額は一時1000億ドルに達し、ICEの規模を上回った。30日現在(米東部時間)、コインベースの時価総額は約595億ドルで、ICEはおよそ650億ドル。
ニューヨーク証取は、コインベースが2015年1月に実施したシリーズCの資金調達ラウンドに参加し、株主となった。
一方、ICEの子会社で、暗号資産の取引プラットフォームを運営するバックト(Bakkt)は現在、NYSEへの上場準備を進めている。バックトは、既に上場している特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じた、いわゆる「SPAC上場」を6月末までに行う予定だ。
|編集:佐藤茂
|トップ画像:ニューヨーク証券取引所(Shutterstock)
|原文:NYSE-Owner ICE Sold Coinbase Stake for $1.2B