「to the moon」という表現は、お気に入りの暗号資産の価格上昇を期待する人たちが、よく口にする。すでに陳腐な表現になっているが、今では「文字通り」の意味を持つようになってきている。
イーロン・マスクCEO率いるスペースXは5月、早ければ来年にも「DOGE-1 Mission to the Moon」を打ち上げ、打ち上げ費用はドージコイン(DOGE)で決済されると報じられた。
さらに6月3日、同社はイーサリアムのノードを国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げた。暗号資産のノードが宇宙に送られたのは初めてのことで、宇宙船は5日、ISSにドッキングした。
暗号資産取引所のビットメックス(BitMEX)は、ビットコイン(BTC)を使って、さらに大掛かりな取り組みを進めている。同社は、1BTCを入れた物理的なウォレットを月に送る計画を発表。宇宙ベンチャー企業のアストロボティック(Astrobotic)の商用月着陸船「ペレグリン(Peregrine)」を月に送る計画を支援している。
月着陸は2021年第4四半期(10月−12月期)に予定されており、予定どおりに進めば、「DOGE-1 Mission to the Moon」よりも早くなるとビットメックスは述べた。
「あるドージコインの重要人物/電気自動車のイノベーター/宇宙愛好家は最近、ドージコインを月に送る計画に挑戦すると述べた。ドージコインに対抗するわけではないが、ビットコインを最初に月に送ることは正しいことだと思っている」
月をめぐる競争も激しくなっているようだ。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:BitMEXのWebサイト
|原文:Bitcoin Is Heading to the Moon and for Once It’s Meant Literally, Courtesy of BitMEX