パブリックブロックチェーンのセカンドレイヤー技術を中心とした開発を行うスタートアップNayutaは、地域のバーと提携して、ライトニングネットワークを用いた決済を試験的に導入した。顧客はライトニングネットワークを用いて、スパークリングワインやソフトドリンクを購入することができる。
Nayutaは、福岡市中央区にあるスタートアップ支援施設内のawabar fukuokaで、決済システムの「実証実験」を5月31日から6月30日まで実施する。
ライトニングネットワークは、同時に大量のトランザクションを処理することが可能。そのため、同技術の支持者は、ビットコインのスケーラビリティ(拡張性)を改善するため最良の方法だとしている。しかし、同技術はまだ実験段階にあり、使用にはリスクが伴うと指摘されている。Nayutaは今回のプロジェクトを、同技術が現実世界でどう機能するのかを分析し、使用性を向上させるためにどのような改善点が残されているのかを把握する方法の1つだとしている。
実店舗というコンテクストで、実験的な技術をテストする場を提供したAwabarは、同社の今回の取り組みにおける役割は、「微々たるもの」としつつも、参加できることを「嬉しく」思っているとのこと。
同社は以下のように述べている。
「ライトニングネットワーク決済サービスの普及へとつながりますと幸いです」
Nayutaが開発した販売時点情報管理(POS)アプリは、決済処理を行うオープソースのシステム、BTCペイ・サーバー(BTCPay Server)上で稼働する。アプリの使い方は以下の動画から確認できる。
Nayutaは、セカンドレイヤー技術を使用したアプリケーションの開発協力も行う。同社は最近、コネクテッドデバイス、モノのインターネット(IoT)に特化した決済レイヤー、ターミガン(Ptarmigan)をリリースししている。
テクノロジーのコストが低くなるにつれ、冷蔵庫やテレビなど、情報収集のためにインターネットに接続されるデバイスが増える。そして、さまざまな機器がインターネットにつながり、膨大な数の決済が行われるようになると、それを瞬時に処理するためのネットワークが必要になるという考えだ。
翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Image via Awabar Fukuoka
原文:Can Bitcoin’s Lightning Network Power Payments in a Japanese Bar?