GMOインターネットグループと、マンガ・イラストの制作ツールや閲覧プラットフォームを展開するメディバン(MediBang)が、資本業務提携に合意した。GMOはメディバンとの提携を通じて、準備を進めるNFT(ノンファンジブル・トークン)事業の拡大を図る。
GMOは15日、メディバン(本社・東京渋谷区)と資本業務提携の契約を締結したと発表した。契約の詳細は明らかにしていないが、GMOがメディバンの株式を取得する。
NFTマーケットプレイス「Adam byGMO」の開設に向け、準備を進めているGMOは、メディバンの技術を活用して、アーティストやクリエイターが作品を発信できる環境を整備していくと説明した。
NFTは非代替性トークンのことで、固有のデジタルコンテンツのIDや所有者情報などをブロックチェーンに記録でき、アニメや漫画、写真、プロスポーツ選手のトレーディングカードなどのコンテンツの所有権を証明することができる。欧米では、すでに複数のNFT専用のマーケットプレイスが運営されており、多種多様のNFTが取引されている。
2017年に設立されたメディバンは、無料イラスト・マンガ制作ツールの「MediBang Paint」や、イラスト・マンガの投稿サイト「ART street」を運営している。
GMOは、傘下のGMOコインが2017年に暗号資産(仮想通貨)交換業を開始。ブロックチェーンを基盤技術とする暗号資産事業で蓄積したノウハウを、計画中のNFT事業にも活かしていく。
国内では、暗号資産交換業を手がけるコインチェックが、NFTマーケットプレイス「Coincheck NFT(ベータ版)」を開設。コインチェックは15日、サイバーエージェント子会社のCyberZ(サイバーゼット)と、NFT事業で提携すると発表している。
また、LINEは、子会社のLVCが開発したLINEブロックチェーンを活用して、NFT事業を開始する方針を明らかにしている。LVCも暗号資産交換業者として金融庁に登録している。
|編集:佐藤茂
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