米FOX、1億ドルをNFT事業に投入

米映像制作大手のフォックス・エンターテインメントが、NFT(ノンファンジブル・トークン)事業に1億ドル(約110億円)の資金を投下する。

フォックス(Fox Entertainment)は15日、同NFT事業の詳細を発表した。資金は、アニメシリーズをブロックチェーン上でキュレーションされるプロジェクトに充てる。

フォックスは5月にブロックチェーン・クリエイティブ・ラボの設立とNFTスタジオの開設を発表し、フォックスが所有するコンテンツを活用してNFTを制作する計画を明らかにしている。テレビアニメ「リック・アンド・モーティ(Rick and Morty)」の作者、ダン・ハーモン氏の最新アニメシリーズ「クラポポリス(Krapopolis)」の初公開にあわせて、NFTスタジオの初デビューを計画している。

フォックス・広報担当によると、同プロジェクトはイーサリアムブロックチェーン上で展開されるという。

ブロックチェーン・クリエイティブ・ラボは、アニメスタジオのベントーボックス・エンターテインメント(Bento Box Entertainment)と共同で運営する。ベントーボックスのスコット・グリーンバーグCEOが統括していく。

「資金は、既存のブランドやIP(知的所有権)所有者を含むクリエイティブ・コミュニティに充てられる。コンテンツのエコシステムにおけるブロックチェーン技術の導入を加速させ、視聴者がより楽しめる取り組みにしていく」(フォックス・広報担当)

NFTはブロックチェーンを基盤技術に作成されるトークンで、デジタルコンテンツの所有を証明することができる。日本でも、複数のテクノロジー企業が、NFTを取引できるマーケットプレイスの開設を進めている。今年3月には、デジタルアーティストのビープル(Beeple)が手がけた作品が、クリスティのオークションで6900万ドルの値が付けられた。

フォックスは今後数週間で、NFT事業に関する発表を準備していると、15日付の発表文で述べた。

|編集:佐藤茂
|トップ画像:Shutterstock
|原文:Fox TV Puts $100M Behind Its NFT-Driven Blockchain Experiment