ビットコイン(BTC)のハッシュレート(取引の検証とブロックのマイニングに使われる計算能力)が、2020年11月以来の低水準に落ち込んでいる。エネルギーを大量消費するビットコインマイニングへの懸念から、中国政府がマイニングへの規制を強化していることを反映しているようだ。
グラスノード(Glassnode)のデータによると15日、ハッシュレートの7日間平均は1億2910万エクサハッシュ/秒となり、5月中旬に記録した過去最高の1億8060万エクサハッシュ/秒から大きく低下した。だが1年前の1億560万エクサハッシュを上回っている。
ハッシュレートが高いことは、取引の処理に充てられる計算能力が高いことを意味し、攻撃への耐性も強くなる。
中国の新疆ウイグル自治区、内モンゴル自治区、青海省は先週、一部あるいはすべてのビットコインマイニングを禁止する計画を発表した。雲南省は違法操業を取り締まるとしており、四川省は規制について協議している。
世界15大マイニングプールの1つ、中国に拠点を置く1THashは先週、ハッシュレートが約70%低下したとウェブメディアのCompassはMiningPoolStatsのデータを引用して伝えた。
だが一部のマイナーが中国から他の地域に移動することで、ハッシュレートの低下はいずれ反転すると予測するアナリストもいる。
「俯瞰して見ると、今回の低下の大きさとスピードは過去の低下と一致している。マシンが他の場所に移され、ハッシュパワーが新しい地域に移動した後、ハッシュレートは再び安定的に上昇するだろう」とCompassのコンテンツ・ディレクター、ザック・ボエル(Zack Voell)氏は話した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Hashrate Drops to 6 1/2-Month Low After China Mining Crackdown