中国東北部に位置する天津市は、中国初となるブロックチェーンを使ったカーボンオフセット証明書(CO2削減証明書)を発行したと、同市の排出権取引所が7月15日に発表した。中国は数日前に全国統一の炭素排出権取引市場をスタートさせている。
証明書はフィンテック大手アントグループのエンタープライズブロックチェーン「AntChain」を使って発行された。ブロックチェーンを使うことで、カーボンオフセット証明書の発行、取引、監査を透明化し、追跡可能にできるという。
中国は最新の5カ年計画で2060年までにカーボンニュートラル(CO2排出ゼロ)の達成を目指しており、16日に発表されたグリーンボンド(環境債)や炭素市場によって、グリーンファイナンスを拡大している。
天津市は中国東北部の港湾都市で、首都・北京に近い。中国の主要な港湾・産業拠点であり、特に石油化学が盛ん。
天津市政府はブロックチェーンに意欲的で、2019年にはブロックチェーンを使った税関管理プラットフォームを発表、ブロックチェーンを使って、市全体の物流を効率化することに取り組んでいる。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:大気汚染にかすむ北京市(Shutterstock)
|原文:China Releases First Carbon Offset on Ant Group Blockchain