楽天グループは8月30日、来春をめどにNFT事業に参入すると発表した。NFTの個人間売買ができるマーケットプレイスと、IPコンテンツホルダーがNFTを発行・販売できる独自のプラットフォーム「Rakuten NFT」の開発を進めていく。
NFT(非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アニメやゲーム、アートなどのコンテンツの固有性や保有を証明することができるもので、NFTを利用した事業は世界的に拡大している。
30日付の発表文によると、決済には楽天IDを使用でき、楽天ポイントを貯めたり、使ったりすることが可能になるという。
国内ではすでに、マネックスグループで暗号資産(仮想通貨)取引サービスを手がけるコインチェックが今年、NFTマーケットプレイスの運営を開始。その後、LINEやGMOインターネットグループもNFT事業に参入している。
メルカリは現在、ビットコイン(BTC)を中心とする暗号資産の関連事業の開発を進めながら、NFT事業の検討を進めている。
楽天は2016年にブロックチェーンに特化した「楽天ブロックチェーン・ラボ」を開設。2019年には子会社の楽天ウォレットで、暗号資産の取引サービスをスタートさせた。
NFTは現在、暗号資産の投資家や、テクノロジーに強い関心があるコミュニティを中心に流通しているが、楽天は幅広いユーザーが参加できるNFTの取引サービスの開発を目指す。
|編集:佐藤茂
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