GMO、NFTマーケットプレイスを開始──LINE、楽天、コインチェックと市場争い

GMOインターネットグループは8月31日、NFT(ノンファンジブル・トークン)の出品・購入プラットフォーム(ベータ版)の運営を開始したと発表した。

開発したNFTマーケットプレイス「Adam byGMO」の運営は、GMOフィナンシャルの連結会社であるGMOアダムが行う。NFTの購入では、暗号資産(仮想通貨)のイーサリアム(ETH)による決済に加えて、口座振り込みやクレジットカード払いに対応している。

NFT(非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アニメやゲーム、アートなどのコンテンツの固有性や保有を証明することができるもので、NFTを利用した事業は世界的に拡大している。

NFTの発行・取引プラットフォーム事業では、マネックスグループ傘下で暗号資産の取引サービスを手がけるコインチェックや、Zホールディングス傘下のLINEなどがすでに、独自のマーケットプレイスを開発し、事業を始めている。また、楽天グループは今週、2022年春をめどにNFT事業に参入する計画を明らかにしている。

GMOは31日にベータ版で、格闘技のK1やYouTuberのコンテンツや、漫画家・イラストレーターの作品を含む1000を超えるデジタルコンテンツの出品と販売を開始した。

GMOが開発したNFTマーケットプレイスは、クレカや銀行振り込みによる決済機能が装備しており、暗号資産(仮想通貨)を保有していないユーザーも利用することができる。また、Adam byGMOで購入したNFTは、同マーケットプレイス内で二次販売を行うことができる上、二次販売による売り上げの一部は、NFTコンテンツの作者にロイヤリティとして還元されるよう設計されている。

GMOは今後、一般のアーティスト作品などの幅広いコンテンツを出品できるマーケットプレイスの正式版の開発作業を進めていく。外部のマーケットプレイスで購入したNFTを、Adam byGMOに入庫できる機能も整備していく。また、英語と中国語でも対応できるプラットフォームにしていく方針だ。

|編集:佐藤茂
|写真:多田圭佑