4年ぶりの大型アップグレード「タップルート(Taproot)」で週末、ビットコン・コミュニティは盛り上がった。価格は目立った動きを見せなかったが、日本時間15日9時過ぎには、6万6000ドル付近まで上昇した。
市場の動き
ビットコインは週末、この4年間で最大のアップグレード「タップルート(Taproot)」が起動した後、横ばいで推移した。
タップルートは、協定世界時11月14日5時15分(日本時間14日14時15分)頃、起動。トレーダーやアナリストは市場を支える要因として、タップルートを注視してきたが、多くの専門家は今月初め、タップルートは短期的な価格上昇のきっかけというよりも、長期的な技術的進歩と見なされる可能性が高いと述べた。
ビットコイン支持者はこの技術的マイルストーンを祝い、例えば、Webサイト「Taproot.watch」にはビットコイン・ブロックチェーンの新時代を記念する(少し愉快な)動画が投稿されている。
「タップルートは概ねポジティブな展開だが、ビットコイン・ブロックチェーンに大きな改善をもたらすかどうか、まだ評価は定まっていない」と暗号資産(仮想通貨)取引所ApifinyのCEO、Haohan Xu氏はコメントした。
ビットコインは先週、6万9000ドル近くの史上最高値を更新して以来、ほぼ6万ドル台前半で推移している。暗号資産取引所クラーケン(Kraken)のリサーチャーは12日、買い注文は6万2000ドル付近に集中しており、6万7000ドル〜6万9000ドル付近には利益確定を狙った売りがあるようだと記した。
テクニカル分析
週末、ビットコイン(BTC)は利益確定の動きが見られ、6万5000ドルを下回った。サポートは6万ドル付近にあり、現在の下落を安定させるだろう。
4時間足チャートの相対力指数(RSI)は売られ過ぎレベルに近く、10%近い価格上昇に先行した10月27日と似ている。だが今週は上昇モメンタムが失われていることから、6万5000ドル付近のレジスタンスを受ける可能性がある。
先週、チャートに上昇トレンドの疲労を示すサインが表れたことから、横ばい期間が続く可能性がある。
週足チャートでは、価格モメンタムは向上しているが、上昇ターゲットを予測するには、6万9000ドルを超える決定的な動きが必要となる。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:First Mover Asia: Bitcoin Drifts Lower After Taproot Upgrade; Ether Drops