ビットコイン(BTC)は29日、センチメントが改善し、24時間で約6%上昇、回復モードとなった。イーサリアム(ETH)は約7%上昇。一部のトレーダーは、年末に向けた季節的な強さを考慮して、下落局面での買いを考えている。
「もし本当に(下落が)終わったのであれば、こうした反発は新たな高値への道を切り開く可能性がある。強気派は利益確定の直後に押し目買いできたからだ」とFxProのアナリスト、アレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏はコメントした。
「一方、ビットコインはこの10日間、レジスタンスとして機能した50日平均(6万ドル付近)を下回ったまま。ブレークアウトに失敗すれば、強気トレンドの終わりを示すことになる」(カプチケヴィッチ氏)
最新価格
●ビットコイン:58,221ドル、+5.9%
●イーサリアム:4,426ドル、+6.9%
●S&P500:+1.3%
●ゴールド:1,786ドル、−0.5%
●米国10年債:+1.514%
比較的低いボラティリティ
年率換算では、ビットコインとイーサリアムの30日ボラティリティは今年前半と比べると低くなっている。一方、S&P500の年率換算ボラティリティは、直近の上昇にもかかわらず、2020年3月のピーク時よりも低下している。
一部のアナリストは、特にビットコインとS&P500の相関関係が引き続き高いことから、2022年はボラティリティが上昇すると予想している。現状、暗号資産や株式のようなリスク資産の下落は限定的と見られている。
ビットコインの下落幅拡大
ビットコインは先週、史上最高値の6万9000ドル付近から約20%下落し、9月以降で最大のドローダウン(高値から底値までの下落率)となった。過去を見てもビットコインは史上最高値の後、急激なドローダウンを経験しており、今回の下落が短期間で終わる可能性を示している。
アルトコイン
●Mean DAO、ソラナベースのDeFiプロジェクトに向け350万ドル調達:Mean DAOは、マネーストリーミングに焦点をあてた新たな決済プロトコルでソラナ(Solana)のDeFi(分散型金融)エコシステムを強化するために350万ドルの資金調達を行った。マネーストリーミングとは、決済や銀行のワークフローを自動化し、柔軟な支払いを可能にするサービスをいう。
●アルゴランド、15億ドルの暗号資産ファンド設立:米銀大手シティの元幹部が設立したHivemind Capital Partnersは、アルゴランド(Algorand)と提携し、ブロックチェーンおよびデジタル資産エコシステムに投資する15億ドルのベンチャーファンドを設立した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Glassnode
|原文:Market Wrap: Bitcoin Bears Retreat as Traders Buy on Dips