中央集権型暗号資産(仮想通貨)取引所におけるビットコイン(BTC)のフロー(入出金)を追跡するブロックチェーン指標は、2021年5月の下落前に見られたような投資家センチメントの弱気シフトを示している。
グラスノード(Glassnode)のデータを見ると、取引所へのフローの90日移動平均はプラスに転じ(純流入)、取引所から出金されるビットコインよりも、入金されるビットコインが多いことを示している。
この傾向が続くと、強気派にとっては懸念材料となる。取引所への純流入は投資家がビットコインを売却しようとしていることを示す。一方で、純流出は投資家の保有心理を表し、価格が上昇する可能性を示す。
ブローとビットコイン価格
2021年5月13日、フローの90日移動平均はプラスに転じ、その後、ビットコインは5万ドルから3万ドルに下落、当時の史上最高値6万4000ドル超からの下落幅は拡大した。
2021年4月までの11カ月で6万ドル超まで上昇した際には、フローは一貫してマイナスとなっており、純流出が続いていたことを示していた。
同様のパターンは、2021年10月にビットコインが40%上昇し、6万5000ドル超の(当時の)史上最高値を記録した際にも見られた。
今週末に発表が予定されている12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨と米雇用統計は、ビットコイン市場にボラティリティをもたらす可能性がある。
FXStreetによると、アメリカの非農業部門雇用者数は11月の21万人増に続き、12月も40万人増と予想されている。予想を上回って経済に回復傾向が見られると、一般的にはドル高につながり、ビットコインにとっては逆風となり得る。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Glassnode
|原文:Bitcoin’s Net Exchange Flows Flip Bearish as Cryptocurrency Struggles for Directional Bias