大手IT企業のマイニングへの取り組み、ビットコイン価格にプラス:アナリスト

インテル(Intel)やブロック(Block:旧スクエア)のような大手IT企業がビットコイン(BTC)マイニングを今よりも効率的かつ身近なものにしようと積極的に取り組むことは、大幅な普及を促し、ビットコイン価格を上昇させる可能性があると、英暗号資産ブローカー、GlobalBlockは述べた。

インテル、超低電圧ビットコインマイニングASICを発表

半導体大手のインテルは18日、より効率的なマイニングを実現する「超低電圧ビットコインマイニングASIC(特定用途向け集積回路)」を発表。「時価総額2000億ドル(約23兆円)以上のハイテク企業がビットコインマイニング向けソリューションを提供する事実は、大企業が暗号資産に参入していることの何よりの証拠」とGlobalBlockのアナリスト、マーカス・ソティリオウ(Marcus Sotiriou氏は述べた。

インテルは新しいマシンは消費電力を約15%削減できるとしている。ソティリオウ氏は、ESG(環境、社会、ガバナンス)は機関投資家にとって投資の重要な優先事項になっており、効率性の向上(消費電力の削減)は、暗号資産投資を考える多くの機関投資家を後押しするだろうと付け加えた。こうしたシナリオが実現すれば、ビットコイン価格をサポートすることになる。

SPAC上場を予定している暗号資産マイニング会社のGriid Infrastructureは、SECへの提出書類によると、インテルの新しいASIC(マイニング専用マシン)の購入について、すでにインテルと契約を締結しているという。

ブロック、オープンソースのマイニングシステム構築

一方、米決済大手ブロックは13日、オープンソースのビットコインマイニング・システムを構築する計画を進め、「マイニングの分散化と効率化」を目指すと発表した。この機能がCash Appに統合されれば、商品やサービスのビットコイン決済が増え、一般へのビットコインの普及がさらに進展するかもしれないとソティリオウ氏は指摘した。

「成功すれば、ビットコインは単なる価値保存の手段ではなく、価値交換の手段としてのユースケースが劇的に増える。その結果、普及ははるかに進み、ビットコインは10万ドル超に向けて強力に後押しされることになる」(ソティリオウ氏)

ビットコインは昨年11月に6万9000ドル弱の史上最高値を記録したあと、現在は4万2000ドル付近となっている。また、一部のマイニング会社の株価は、ピーク時から50%以上下落している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Intel, Block Supporting Mining a Positive for Bitcoin’s Price: Analyst