グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)は、ファンドが保有するビットコイン(BTC)に対するディスカウント率が拡大し、19日に26.5%を記録した。
GBTCは機関投資家にとって、ビットコインを直接購入することなくビットコインに投資できる格好の手段となっていたが、GBTCへの需要が低迷したため、過去1年間、大きなディスカウント価格で取引されてきた。
プレミアムからディスカウントに転じたのは昨年2月。以降、カナダで現物ベースのETF(上場投資信託)が開始され、株式市場を通したビットコイン投資を望む人にその手段を提供するなど、複数の要因でディスカウント率は徐々に拡大してきた。
また、これはGBTCを現物ベースのETFに転換させるという同社の計画に対する投資家の懐疑心の表れとも考えられる。米証券取引委員会(SEC)はまだビットコインETFを承認しておらず、転換がすぐに実現される見通しは立っていない。
ビットコインの下落も、GBTCのディスカウント率を拡大させた要因だろう。ビットコインは昨年11月の史上最高値6万9000ドル付近から40%近く下落している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Skew
|原文:Grayscale Bitcoin Trust Discount Hits Record at 26.5%