ビットコイン(BTC)は20日、約3%上昇して4万3000ドルを回復した。だが日本時間21日11時30分時点では、4万ドル付近となっている。このところ、取引高は低迷しており、アナリストはボラティリティ上昇のきっかけとなるマクロ経済リスクと規制リスクに引き続き目を向けている。
ロシアの中央銀行は20日、国内の暗号資産取引などを禁止するために、法律の整備が必要と述べた。だが一般市民による暗号資産の所有を禁止するわけではなく、機関投資家、金融インフラプロバイダー、および暗号資産取引を促す可能性のある組織が対象という。
暗号資産取引所のバイナンス(Binance)は今月初め、ロシアとウクライナの元政府高官を雇い、それぞれの国での事業展開を発表している。市場は、この発表に大きな影響を受けなかったようだ。
最新価格
●ビットコイン:42,615ドル、+2.26%
●イーサリアム:3,189ドル、+2.43%
●S&P500日:4,483、-1.10%
●ゴールド:1,839ドル、-0.24%
●米国10年債:1.83%
※ビットコイン、イーサリアム、ゴールドの価格は、米東部時間16時(日本時間では翌日6時)頃に取得。
ボラティリティ低下
暗号資産市場のボラティリティは、特にビットコインが4万ドル〜4万5000ドルの狭いレンジで取引されているため、この1カ月間低下している。
シンガポールの暗号資産トレーディング会社QCPキャピタル(QCP Capital)は、ボラティリティの状況を「フラストレーティング(frustrating)」と表現している。
下図を見ると、ビットコインのリアライズド・ボラティリティは30%〜40%付近の低水準に近づいており、頻繁な価格変動に依存するオプショントレーダーにとっては難しい状況になっていることを示している。
現状、一部のトレーダーはビットコインとナスダック100指数の相関関係を注視している。ハイテク株のボラティリティの上昇は、短期的に暗号資産の値動きを左右する可能性がある。
アルトコイン
●ソラナでのNFT取引高、10億ドルを突破:ソラナブロックチェーンでのNFT取引高が今月、初めて10億ドルを超えた。イーサリアムブロックチェーンと比べて、取引手数料が安価なため、ソラナを選ぶ開発者もいる。
●プラダとアディダス、ポリゴンでNFTプロジェクト立ち上げ:高級ファッションブランドのプラダとスポーツウェア大手のアディダスは、共同でポリゴンブロックチェーン上でNFTプロジェクトをスタートさせた。ファンが自分のデザインを投稿できるという。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Rises Despite Russia’s Proposed Crypto Ban