ビットコイン、過去8カ月で最悪の週──一時、3万5000ドル割れ

ビットコイン(BTC)は過去8カ月で最悪の週となった。当記事執筆時、この1週間で19%下落し、2021年5月──中国が暗号資産の取引とマイニングへの規制を強化し、イーロン・マスク氏のツイートによって、ビットコインブロックチェーンが環境に及ぼす悪影響に多くの注目が集まった頃──以来の最悪のパフォーマンスとなった。

今、暗号資産トレーダーは、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策の引き締めを急ぐ可能性にあることを織り込んでいるようだ。2020年と2021年のビットコイン価格上昇の理由として、FRBの景気刺激策(数兆ドル規模の量的緩和)が広くあげられている。

ビットコインは2021年11月の史上最高値から約半分まで下落しており、暗号資産市場がいかに不安定なものかを思い起こさせた。

「過去2年の暗号資産の強気要因の1つは、世界的なパンデミックに関連した財政・金融刺激策の余剰であり、その多くは終わりを迎えつつある」と米暗号資産取引所コインベース(Coinbase)の機関投資家リサーチ責任者デビッド・デュオン(David Duong)氏は22日、レポートに記した。

ビットコイン下落

この1週間の下落は「感情的になっている」ようだとフェアリード・ストラテジーズ(Fairlead Strategies)のケイティ・ストックトン(Katie Stockton)氏は述べた。

「揺り戻しはよくあることなので、長期的な弱気スタンスを取る前に、サポートを割ることを確認した方がよいだろう」

エルサルバドルのブケレ大統領は21日夜、410ビットコインを約1500万ドルで購入したとツイート、「一部の人は本当に安く売却している」と述べた。

ビットコインは一時3万5000ドルを割った。日本時間24日10時50分時点では、3万5700ドル付近となっている。

ツイッターやレディットなどのSNSにはブラックユーモアが溢れた。あるユーザーは、ビットコインの価格チャートはピカチュウの尖った耳に似ていると述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Heads for Worst Week in 8 Months as Traders Lament ‘Pikachu Pattern’