多くのユーザーを抱えるインスタグラム(Instagram)がNFTをサポートすることで、NFTのメインストリーム化は加速する可能性があるとドイツ銀行は27日、レポートで述べた。
NFT(ノン・ファンジブル・トークン=非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アートやイラスト、写真、アニメ、ゲーム、動画などのコンテンツの固有性を証明することができる。NFTを利用した事業は世界的に拡大している。
今月初め、メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)のマーク・ザッカーバーグCEOは「近いうちに、インスタグラムにNFTを導入することに取り組んでいる」と述べた。
インスタグラムはNFTの売買プロセスを簡素化し、参入障壁を下げ、同社のグローバルかつ高いブランド認知は「NFTを正当化し、同社の幅広いオーディエンスの購入ハードルを上げるかもしれない」と述べた。
メタがインスタグラムでNFTマーケットプレイスを立ち上げることは、多くの人をひきつけるだろうとレポートは述べた。典型的なNFTマーケットプレイスの手数料、ユーザーへの普及と平均取引額に関する保守的な仮定をもとにドイツ銀行は、インスタグラムでのNFTマーケットプレイスの広範な展開は、最大80億ドル(約9900億円)の収益をもたらすと推定している。
他のインターネット企業もNFTの導入に乗り出しており、イーベイ(eBAY)、ツイッター(Twitter)、スナップ(Snap)はいずれもある程度NFTを導入する可能性があるとレポートは記している。
NFT市場は「超成長モード」にあり、2021年の取引高は約250億ドルで、2020年の約9500万ドルから約250倍に増加したという。
ドイツ銀行は、NFTの市場機会はきわめて大きく、アート、コレクター品、ギャンブルなどがもたらすTAM(Total Addressable Market:獲得可能な最大市場規模)は1兆ドル以上と見ている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:NFTs Could Go Mainstream With Instagram’s Planned Support, Deutsche Bank Says