今週のトップニュースをダイジェストで振り返ります。
bitFlyer、株主が事業売却で投資ファンドと大筋合意:日経
暗号資産(仮想通貨)交換業を傘下で展開するビットフライヤーホールディングス(bitFlyer Holdings)の過半数株式を保有する株主連合が、投資ファンドのACAグループに同社を売却する交渉を進めている。日本経済新聞が2日、報じた。
日経の報道によると、創業者の加納裕三氏を除く株主連合は、ACAとに株式の過半を売却することで大筋合意した。株式全体の評価額は最大450億円程度だという。ビットフライヤーの広報担当者は、報道に対して「当社が発表したものではない」とコメントした。
ブロックチェーン銘柄、2024年まで年16%取引増:ゴールドマン・サックス
米投資銀行のゴールドマン・サックスは2日のメモに、ブロックチェーン銘柄はS&P500を年初から平均8%下回り、S&P500の5%下落に対して13%下落していると記した。
だがデビッド・コスティン(David Kostin)氏率いるストラテジストによると、2024年まで毎年16%(中央値)の取引増が期待されるという。一方、市場の中央値は9%。
イギリス、暗号資産のグローバルハブを目指す:英財務相
イギリス政府は4日、暗号資産(仮想通貨)技術と投資のグローバル・センターを目指すとして、一連の取り組みを発表した。
「今日発表した施策は、企業がこの国で投資、イノベーション、スケールアップを実現できるよう支援するもの」(リシ・スナク財務相)
さらに、これらの「前向きなアプローチ」を表すために、NFTを発行するという。
暗号資産ファンド、2週連続の流入超──欧州のファンドに集中
コインシェアーズが4月4日に発表したレポートによると、暗号資産ファンドは4月1日までの1週間、1億8000万ドルの流入超となった。前週の2億4400万ドルの流入超からは減少している。資金流入の約99%はヨーロッパのファンドに集中した。
イーロン・マスク氏、ツイッター株9.2%を取得──株価とドージコインが上昇
イーロン・マスク氏がツイッター(Twitter)社の株式を9.2%取得したことが4日、明らかになった。マスク氏はツイッター社の普通株式7348万6938株を購入したという。直近の株価で換算すると、28億9000万ドル(約3500億円)に相当する。
ビットコイン、S&P500と高い相関関係:1Q
ットコインは2%下落、S&P500は5.5%下落して第1四半期(1-3月期)を終えた。ビットコインとS&P500との相関関係は0.9近くまで上昇した(1が完全な相関、-1が完全な逆相関となる)。
ドージコインが上昇──マスク氏のツイッター取締役就任が好材料
イーロン・マスク氏がツイッター社の取締役に就任したことを受けて、ドージコイン(DOGE)が11%上昇した。マスク氏は就任に際し、自身の持ち株比率を現在の9.2%から14.9%以上にしないことに同意したという。ツイッターのパラグ・アグラワル(Parag Agrawal)CEOとマスク氏は5日朝、ツイッター上でやりとりした。
日本発のイーサリアム互換チェーンを公開──電通、みんなの銀行、ピクシブが参画
ブロックチェーン関連スタートアップのG.U.Technologiesは4月5日、イーサリアム(Ethereum)に互換性をもつEVM互換ブロックチェーンを立ち上げると発表した。同日、ブロックチェーン・ネットワーク「Japan Open Chain」メインネットβ版を公開した。
電通やふくおかフィナンシャルグループ傘下のみんなの銀行、ピクシブ、京都芸術大学などと共同で運用する。運営者ノードであるバリデータやノード、サーバーのすべてを日本国内で運用し、「日本で誰もが馴染みのある企業がバリデータとなる」ことで、運営の信頼性を確保するという。
マネックス、SBI、楽天、ポイントを暗号資産の入り口に──証券とクリプトの連携強化
国内の大手ネット証券各社が、個人投資家に付与するポイントを暗号資産(仮想通貨)投資を始める入り口として活用する動きを強めている。ポイントは、現預金と比べて気軽に利用する消費者も多く、暗号資産を購入する心理的ハードルを下げる狙いがある。
暗号資産交換業者のコインチェックをグループに持つマネックス証券は、溜まったポイントをビットコインやイーサリアム、エックスアールピーに交換できるサービスを展開している。
FRB、保有資産を月11兆7000億円縮小へ:FOMC議事要旨
米連邦準備理事会(FRB)は、およそ40年ぶりの高インフレを抑制するために、保有資産を毎月最大950億ドル(約11兆7000億円)削減する意向だ。FRBが6日公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)の3月の議事要旨で明らかになった。
前回のバランスシート縮小は上限が500億ドルで、FRBが今回想定している金額よりも大幅に低かった。
米グレイスケール、ファンドをリバランス──AVAX、DOT、ATOMを追加
米グレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)は4月6日、分散投資型暗号資産ファンドの四半期ごとのリバランス(投資資産の配分調整)を発表した。
Grayscale Digital Large Cap Fundでは、アバランチ(AVAX)とポルカドット(DOT)が追加された。削除された暗号資産はない。
米コインベースのNFT戦略を疑問視:米みずほ証券
暗号資産(仮想通貨)取引サービス大手の米コインベース(Coinbase)は、年内にNFTマーケットプレイスを開設する計画だが、米みずほ証券はNFTへの関心は「低下しているように思える」と懐疑的な見方を示した。
HSBC、メタバースファンドを提供──対象はアジアの富裕層顧客
英金融大手HSBCは、アジアの富裕層をターゲットにメタバース(仮想世界)に投資する運用サービスを開始する。今後10年のメタバース・エコシステムの世界的な成長機会を捉えることが狙い。同行は「メタバースは次のインターネットになると期待している」と声明で述べた。
「キムチ・プレミアム」消失──韓国の暗号資産市場に変化か
韓国の暗号資産市場では先週、ビットコインが米ドル換算で3.2%のディスカウント価格で取引された。暗号資産データ会社カイコ(Kaiko)が指摘した。
ここ数年とは正反対の動きだ。韓国では、外国人の国境を越えた資本移動を制限する独自の規制によって、韓国の暗号資産取引所でのビットコイン価格とグローバルな価格との間に「キムチ・プレミアム」と呼ばれる価格差が生まれていた。
メタ、アプリ内暗号資産を検討か:報道
メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)が、アプリ内で暗号資産(仮想通貨)や融資サービスを提供するための準備を計画しているようだ。Financial Timesが複数の関係者の言葉を伝えた。
メタバース用の暗号資産(同社社員は「Zuck Bucks(ザック・ドル)」と呼んでいる)をMeta Financial Technologiesが検討しており、ブロックチェーンベースのデジタル通貨ではなく、メタが一元管理するアプリ内トークンを想定しているという。
メタバース・スタートアップが190億円調達──ソフトバンクとa16zが主導
メタバーステクノロジー会社の「Improbable(インプロバブル)」は4月7日、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2と、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)の主導で1億5000万ドル(約190億円)を調達したと発表した。「M²」と名づけた「相互運用可能なWeb3.0メタバースのネットワーク」の構築を目指すという。
コインチェック、ミンカブとバーチャル株主総会で提携
コインチェックは4月7日、株式情報サービスを手掛けるミンカブ・ジ・インフォノイドと提携したと発表した。コインチェックが展開するバーチャル株主総会運営支援サービス「Sharely(シェアリー)」の普及を促す。
シェアリーを利用する企業は、ミンカブが運営する「Kabutan(株探)」上に招集通知やメッセージなどを掲示できる。企業が株主と良好な関係を築くためのSR活動を、ワンストップで実現できるようになるという。
人気メタバース、ユーザー数が伸びず──市場の期待を下回る
3大メタバースのネイティブ暗号資産──ディセントラランド(MANA)、アクシー・インフィニティ(AXS)、ザ・サンドボックス(SAND)──はいずれも年初から下落し、ビットコインのパフォーマンスを大きく下回っている。
3つのメタバースはいずれもVCからの関心は高く、VCはメタバースやGameFiに数億ドルの資金を投下しているが、日々のアクティブユーザー数(DAU)は投資レベルを反映していないとの指摘がある。
大統領令は「ビットコインへのゴーサイン」:マイクロストラテジーCEO
マイクロストラテジーのマイケル・セイラーCEOとアーク・インベストメント・マネジメントのキャシー・ウッドCEOは4月7日、マイアミで開催されたカンファレンス「Bitcoin 2022」で、ビットコイン(BTC)の普及と価格上昇が続くと考える理由について語った。
政治面についてセイラーCEOは、バイデン大統領が暗号資産の規制について連邦機関に連携を求めた大統領令を出したことは「アメリカ大統領がビットコインにゴーサインを出した」ことを意味すると述べた。
|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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※編集部より:本文を一部修正して、更新しました。