エルサルバドルでは、国が運営するビットコインウォレット「チボ(Chivo)」をダウンロードした人のうち、ブケレ大統領が打ち出した30ドルのインセンティブを受け取った後もウォレットを使い続けている人は10人に4人、40%に過ぎないことが全米経済研究所(NBER)のレポートで明らかになった。
「30ドルのボーナスを消費したチボユーザーの多くは、アプリにあまり関心を持っていない」「平均的ユーザーは、ビットコインをATMから引き出したり、支払い、受け取りをビットコインで行っていない」とレポートは記している。調査は2月に、エルサルバドルの1800世帯の成人に対する対面調査で行われた。
エルサルバドルのほとんどの国民は、インターネットにアクセス可能な携帯電話を持っているが「チボをダウンロードしたのは、60%未満」という。
チボは海外からの送金受け取りにもあまり使われておらず、この結果は、同国中央銀行の最近のレポートと一致している。レポートによると、2月、チボが受け取った海外送金は全体のわずか1.6%のみ。
「2022年第1四半期、ユーザーはほとんど増えておらず、ビットコインを使った送金のシェアは、チボがスタートして以来、最も低い水準にある」と同国中央銀行のレポートは指摘した。
さらに、国民の5%がビットコインを使用して税金を支払い、20%の企業がビットコインを受け入れ、11.4%がビットコインを使うことで売上が増加したと答えている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Six of 10 Salvadorans Quit Using the Chivo Wallet After Getting the Bitcoin Incentive, Study Shows