ソラナのNFT市場「Magic Eden」、取引件数がOpenSeaを上回る

ソラナ基盤のNFTマーケットプレイス「Magic Eden」は1日あたりの取引件数がイーサリアム基盤の人気NFTマーケットプレイス「OpenSea」を上回った。ソラナのNFTエコシステムは勢いを増している。

DappRadarの週間データによると、1日あたりの取引件数はOpenSeaの5万件に対し、Magic Edenは約27万5000件(件数は購入、入札、出品を含む)に達した。

Magic Edenが我々に提供したデータによると、同マーケットプレイスでは先週、33万件の取引が行われた(DappRadarのデータとは異なり、入札や出品は含まない)。つまり、1日あたりの取引件数は約4万7000件に達している。

ただしユニークユーザー数は、依然としてOpenSeaが上回っている。DappRadarによると、過去24時間のユニークユーザー数は、Magic Edenの2万4000人に対し、OpenSeaは4万1000人にのぼる。

Magic EdenのユーザーはOpenSeaよりも高い頻度で取引しているが、まだ優良なNFTプロジェクトが少ないため、取引件数は多いものの、取引高ではOpenSeaに劣っている。

取引高はMagic Edenの1000万ドル(約13億円)に対し、OpenSeaは3500万ドル(約45億円)と差は大きい。また、OpenSeaで取引されたNFTの平均価格は700ドルを超え、Magic Edenの平均価格123ドルを大きく上回っている。

Magic Edenの意味

2つのマーケットプレイスの違いは、異なるブロックチェーンにおける取引手数料の影響もあるだろう。当記事執筆時点、OpenSeaでNFTを購入するときの取引手数料は約30ドル(約3800円)、Magic Edenでは1セントに満たない。

30日間の利用統計でも同様のことが言える。OpenSeaのトレーダー数は前月から1%減少しているが、Magic Edenは316%増となっている。ただし、この種のオンチェーンデータには注意が必要だ。取引件数、取引高といった指標はさまざまに定義され、ときに操作されることもある。

全体的には、NFT市場はかつてはイーサリアムブロックチェーンが支配していた状況からシフトしており、トレーダーは他のチェーンのマーケットプレイスに分散し、安価な手数料が好まれるようになっている。

もちろんOpenSeaも対策を打っている。4月上旬にはソラナNFTの取り扱いを開始した。しかしMagic Edenのデータによると、OpenSeaでのソラナNFTの取引高は、Magic Edenの取引高の約9%にとどまっている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Magic Eden Tops OpenSea in Daily Trading Volume as Solana NFTs Heat Up