ビットコイン(BTC)は、マクロ経済センチメントの悪化、インフレ懸念、暗号資産(仮想通貨)業界内のシステミック・リスク、そして上昇を促進できる直近の材料に欠け、その歴史の中で初めて8週連続の下落となった。
3月中旬に4万1000ドルから4万6000ドルに上昇して以来、毎週下落し、昨年11月の史上最高値約6万9000ドルから約60%下落している。
ビットコインはアメリカの金利引き上げや世界的なインフレ懸念によって、過去数カ月はリスクの高いテクノロジー株のような値動きとなっていた。
オンチェーン分析ツール「センティメント」のデータは、ビットコイン価格が現在の水準で底を打ち、今後数週間で上昇する可能性を示唆している。
任意の資産に対するソーシャルメディア上の肯定的/否定的なコメントを計算するツール「Weighed Sentiment」を見ると、ビットコインに対するセンチメントは、2020年にビットコインが4000ドルを割った2020年3月12日の「ブラック・サーズデー」レベルに近づいている。
過去数カ月、景気後退への懸念からビットコインは低迷していた。
4月、米投資銀行ゴールドマン・サックスのアナリストは、米連邦準備理事会(FRB)のインフレ抑制のための積極策が不況を招く可能性があると指摘した。同行は、景気縮小の確率を今後2年間で約35%としたと報じられた。
一部のアナリストは、機関投資家が資金を引き上げていると指摘し、全体的な弱気センチメントが価格下落の要因にもなっているだろうと述べた。
「先週のコインシェアーズ(CoinShares)を見ると、暗号資産ファンドは年初以来、最大の資金流出となったことが判明した」とFxProのアナリスト、アレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏はコメントした。
「ファンドは注意深く運用されており、その動向は、押し目買いの動きが起きるまで上昇を抑制する可能性がある」
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:TradingView
|原文:Bitcoin Records Eighth Week of Losses, but Sentiment Indicator Suggests Upside