世界最大のビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)は17日、運用資産の半分を失った。これが19日の下落を悪化させた可能性がある。
パーパス・ビットコインETF(Purpose Bitcoin ETF)は17日、2万4510ビットコインの払い戻しがあり、2021年4月にカナダ証券取引所に上場して以来、最も厳しい償還額となった(アーケーン・リサーチのデータによる)。
これはファンドが17日、約5億ドル相当のビットコインを売却しなければならなかったことを意味し、すでに下落傾向にあった暗号資産市場にさらなる売り圧力を生んだとアーケーン・リサーチはレポートに記している。
「巨額の払い戻しは、大規模な清算での強制的な売りが原因となった可能性があり、2万4000ビットコインの売りは、週末の1万7600ドルに向けての下落を引き起こした可能性がある」
ProShares Futures ETFがトップに
パーパス・ビットコインETFは、17日の払い戻し前には約4万8000ビットコインを運用する最大のビットコインETFだった。現在、同ファンドの保有ビットコインは約2万3300ビットコインまで減少している。
パーパス・ビットコインETFが運用資産残高を減らしたことで、トップの座は、ProShares Bitcoin Strategy ETF(BITO)に奪われた。BITOは先週、昨年10月の販売開始以降、2番目に大きな純流入を記録。データによるとBITOの運用資産残高は6億6800万ドルに達している。これは約3万1500ビットコインに相当する。
2つのETFの対象的な動きは「少なくともアメリカの一部の投資家は、ビットコインの最近の下落を魅力的なエントリーポイントと捉えて注視」していることを示しているとアーケーン・リサーチは記している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Arcane Research
|原文:‘Enormous Outflows’ From Largest Bitcoin ETF May Have Triggered BTC Crash