暗号資産(仮想通貨)の下落から利益を得ることを目的としたビットコインETF(上場投資信託)が人気を集めており、わずか数日で、ビットコイン関連のETFとしては、米国市場で2番目に大きいETFとなった。
プロシェアーズ・ショート・ビットコイン・ストラテジー(ProShares Short Bitcoin Strategy)ETF(ティッカー:BITI)は、23日に544.2ビットコイン、約1100万ドル(約14億9000万円)を集め、2番目の規模を持つビットコイン関連ETFになったとアーケーン・リサーチのアナリスト、ベトル・ランゲ(Vetle Lunde)氏はツイートした。
同ファンドは、ビットコインのパフォーマンスの逆数を提供するよう設計されている。つまり、ビットコイン価格が1%下落した場合、投資家は1%の利益を得る。先週21日にニューヨーク証券取引所で取引を開始した。
初日のパフォーマンスは冴えず、アナリストの期待には添えなかったが、続く22日、23日には大きな資金流入があった。運用資産は929ビットコインにのぼり、ヴァルキリー(Valkyrie)とヴァンエク(VanEck)のビットコイン先物ETFを上回ったと抜いたとランゲ氏は述べた。
米国で上場しているビットコイン関連ETFで最大規模を誇るのはプロシェアーズの先物ベースのビットコインETF(ProShares futures-based bitcoin ETF:BITO)で、運用資産残高は3万1000ビットコイン、約6億5100万ドル(約880億円)と競合他社を大きく引き離している。
新たなショートETFであるBITIの好調さは、市場の脆さを反映している。つまり、トレーダーはビットコインが買い時かどうか、あとどれくらい下落する可能性があるのかを見極めようとしている。
「不況の現実が現状、市場を動かしているようだ。近い将来に改善されるとは思えない。ビットコインの現在のサポートである2万ドル付近は脆弱に思える」とオアンダ(Oanda)のシニアマーケットアナリスト、クレイグ・アーラム(Craig Erlam)氏はコメントした。
ツイッターでは、ショートETFの販売開始を底値のシグナルと見る投稿もあり、論理的な前例がないわけではないが、直感に反した受け止め方をしている。つまり、プロシェアーズが昨年10月にビットコイン先物ETFを導入したわずか数週間後に、ビットコインは史上最高値約6万9000ドルまで上昇した。
エニグマ証券(Enigma Securities)のリサーチアナリスト、ジョン・フレヤーマス(John Freyermuth)氏は、このプロダクトの成功を評価するにはまだきわめて時期尚早と述べた。「最もリスクに敏感な市場参加者は、こうした先物ベースのETF、とりわけまし先物指数への逆数を提供するETFを試すことはないだろう」。
業界の多くのエグゼクティブやトレーダーは長年、ビットコインの現物(スポット)に基づくビットコインETFを米証券取引委員会(SEC)が承認することを望んでいる。
「現物ベースのプロダクトより、デリバティブベースのプロダクトが先に発売されたことは注目に値する」とフレヤーマス氏は述べた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Arcane Research
|原文:Investors Pile Into Short Bitcoin ETF Betting on Prices to Fall
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