【US市場】ビットコイン、再び2万ドルに向け下落

ビットコイン(BTC)は3日連続で下落、再び2万ドルに向けて推移し、米株式市場と同期した動きになった。

業界は、下落の影響を受け続けており、ニュースに事欠かない。例えば、暗号資産取引所のフォビ・グローバル(Huobi Global)が人員を30%以上削減する可能性があると伝えられた後、OKXの関係者は人員を30%増員する計画を発表した。

「過去2週間、我々は弱気相場が最悪の事態をもたらす様子を見てきた」と独立系投資調査会社ファンドストラット(FundStrat)のデジタル資産戦略アソシエイト、ウォルター・テン(Walter Teng)氏はニュースレターに記した。

ノルウェーのアーケーン・リサーチ(Arcane Research)はウィークリーレポートを発表。内容は厳しいものになっている。

  • ビットコインマイニングマシンの価格は「崖から落ち」、今後も下がり続ける可能性が高い。マイニング事業者はキャッシュフローの減少に直面し、最終的に「オーダーを破棄」することになる可能性がある。
  • ビットコイン取引高は、過去9日で59%減少。
  • 拡大する業界の苦境は「他の中央集権型融資プラットフォームでの危険な引き出しのサイクルを招いている」。

ビットコイン以外では、チェーンリンク(LINK)がロビンフッドへの上場が決まったことで一時8%上昇した。しかしその後は下落し、ほぼ同じ水準となっている。

伝統的な市場では、ハイテク株が市場の下落を招いた。高インフレに対する懸念の高まりから消費者信頼感指数は1年4カ月ぶりの低水準まげ下落した。

最新価格

●ビットコイン:20,237ドル、-2.8%
●イーサリアム:1,157ドル、-3.4%

●S&P500:3,821.74、-2.0%
●ゴールド:1,820ドル、-0.0%
●米国10年債利回り:3.2%、+0.01%

ニューヨーク・コミュニティ・バンク、USDCの裏付け資産を保管

ニューヨーク・コミュニティ・バンク(NYCB)は、ステーブルコインのUSDコイン(USDC)を裏付ける準備資産の一部を管理・保管するカストディアンとなると、USDCの発行元であるサークル(Circle)は28日に発表した。

USDコインは伝統的な銀行と緊密な関係を築くことで、競合とは一線を画している。また準備金として、ドルと短期の米国債のみを保有するなど、より保守的な姿勢が伝えられている。現状、テザー(USDT)に次ぐ、2番目の規模のステーブルコインだが、テラUSD(UST)崩壊以降、USDTからシェアを奪っている。流通供給総額は550億ドル(約7兆4800億円)。

今年の春、サークルはアメリカ最大で、最古のカストディアン銀行の1つ、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)がUSDコインの準備金の主要カストディアンとなると発表した。

NYCBは地域コミュニティを顧客とする比較的小さな銀行で、ホームページによると管理資産残高は610億ドル。一方、BNYメロンのそれは45兆ドルにのぼる。

アルトコイン

アクシー・インフィニティ、Roninブリッジを再稼働:6億2500万ドル相当の暗号資産が不正アクセスによって盗まれてから3カ月、アクシー・インフィニティ(Axie Infinity)のRoninブリッジが再稼働した。

柴犬コイン(SHIB)とドージコイン(DOGE)、1週間のリターンをリード:ビットコインをはじめとする主要暗号資産がレジスタンスを割り、週末に横ばい推移となるなか、2つのアルトコイン、柴犬コインとドージコインが上昇した。アナリストは、投機的な投資家の行動が、この動きにつながったと述べている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:
|原文:Market Wrap: Finger-Pointing and Job Cuts as Bitcoin Slides Back Toward $20K