米銀大手バンク・オブ・アメリカの顧客におけるアクティブな暗号資産ユーザー数は、市場が最高値から下落するなか、昨年11月〜5月までに50%以上減少して50万人を切った。同行が内部データをもとに6月29日にレポートで述べた。
また顧客以外を含む1000人を対象にした調査でも、市場が半期での記録的な下落に向かうなか、4月から6月にかけて暗号資産に対するセンチメントは悪化。暗号資産に投資しておらず、またその予定もない人は4月には21%だったが、6月には30%に上昇していた。
バンク・オブ・アメリカの顧客のなかで、暗号資産を初めて取引した人も激減。5月には約3万3000人が初めて取引したが、昨年10月の約26万7000人から90%近く減少している。
暗号資産取引プラットフォームへの資金の動きも同様に減少し、現在では流入と流出がほぼ等しくなっている。これは顧客が暗号資産取引プラットフォームから資金を引き上げていることを示していると同行は述べた。
暗号資産取引を行っていた3分の1の顧客についても、データを見ると、取引は1回のみで、おおむね少額の取引だった。新型コロナウイルス感染拡大に暗号資産取引を行った顧客のうち、約70%はもはやアクティブではバンク・オブ・アメリカは述べた。
レポートによると、アメリカ人の約70%は暗号資産に投資していないか、暗号資産投資に興味がない。多くの消費者は暗号資産市場に参加しておらず、どちらかといえば最近の数カ月で消費者の暗号資産への投資意欲は衰えたようだ。
つまり、バンク・オブ・アメリカの調査は、暗号資産を「信頼できる長期投資」と考える人は比較的少ないことを示している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Bank of America Customers’ Crypto Activity Slowed as Market Slid