【US市場】ビットコイン、1週間ぶりの2万1000ドル超え──ETH2.0のステーキングは損失状態

ビットコイン(BTC)は7日、1週間以上ぶりに2万1000ドルを超え、24時間で7.2%上昇した(日本時間8日11時頃には、2万2000ドルを超えている)。

主要アルトコインの多くも上昇し、インターネット・コンピュータ(ICP)とポリゴン(MATIC)は24時間で10%以上上昇、イーサリアム(ETH)は8.3%上昇した。

暗号資産(仮想通貨)は株式市場との相関関係が高まっている。7日は株式市場も上昇、ナスダックは2%以上、S&P500とダウ平均株価はそれぞれ1%以上上昇した。

イーサリアム2.0、ステーキングは損失

イーサリアムのテストネット「Sepolia」がプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行に成功、予定された3つのテストネットのうち、2つの移行を終えたことで、イーサリアムのPoS移行、いわゆる「The Merge」が一歩近づいた。

しかし、先行してPoSに移行しているビーコンチェーンにイーサリアムをステーキング(預け入れ)したほとんどの人は、イーサリアム価格の下落によって「今は損失となっている」と市場情報企業のグラスノード(Glassnode)は指摘している。

2020年12月にスタートしたビーコンチェーンでバリデーターとなり、報酬を得るには、32イーサリアムをステーキングしなければならなかった。

現在、ステーキングされたイーサリアムは1298万ドル(約17億6000万円)、2021年11月の史上最高値4867ドルに到達する前にその62%(802万ドル相当)が預け入れられた。その後、イーサリアムは約75%下落し、当記事執筆時点では1240ドル付近となっちえる。

「価格は現在(レポート執筆時点)1060ドル、イーサリアム2.0にステーキングした人は平均55%の損失を抱えていることになる」(グラスノード)

イーサリアムは史上最高値から約75%下落、だがステーキング額は増加(出典:Glassnode)

最新の価格

●ビットコイン:21,813ドル、+7.2%
●イーサリアム:1,249ドル、+8.3%

●S&P500:3,902.43、+1.5%
●ゴールド:1,740ドル、+0.3%
●米国10年債利回り:3.01%、+0.1%

セルシウス、融資完済

6月中旬に債務問題に直面し、顧客の資金引き出しを停止した後、Celsius Network(セルシウス・ネットワーク)はDeFi(分散型金融)プラットフォームMakerからの融資を完済、2万1962ラップビットコイン(WBTC)を回収した。これは約4億4000万ドル(約599億円)に相当する。

MakerなどのDeFiレンディングの融資(貸付)は一般的に過担保化されており、借り手は担保として、融資よりも多くの資産を差し出さなければならない。セルシウスによって融資の返済は、返済によって多額の担保を取り戻すことができるため、合理的な選択といえる。

アルトコイン

Reddit、「コレクティブル・アバター」のマーケットプレイスをスタート:ポリゴンベースのマーケットプレイスでは、ユーザーはNFTプロフィール画像を購入できる。画像は、同社のウォレット「Vault」で保存・管理が可能。

Tornado Cash、ユーザーインターフェースをオープンソース化:暗号資産ミキサー(匿名性を高めるために複数のコインを混ぜ合わせて再分配するサービス)のトルネードキャッシュ(Tornado Cash)は、ユーザーインターフェース(UI)をオープンソース化し、多くの人にプログラムをレビューしてもらおうとしている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Climbs Above $21K for First Time in a Week