【US市場】ビットコイン、1カ月ぶりの高値──50日SMAに近づく

ビットコイン(BTC)は20日も上昇し、1カ月ぶりの高値2万4265ドルを記録した。当記事執筆時点、24時間で0.5%上昇、2万3700ドル付近となっている。19日は7.9%、20日は4.3%上昇した。

ビットコインは、18日に50日単純移動平均線(SMA)を突破したイーサリアム(ETH)がに続こうとしている。ビットコインの50日SMAは現在、2万4862ドルにある。

FxProのシニア・マーケットアナリスト、アレックス・カプチケヴィッチ氏は、ビットコイン価格は重要な移動平均線付近にあるとき、中期トレンドの信頼できる指標になり得るとメールに書いている。

「このレベルを上回る強い買いだけが、今後数日間、確固とした反転指標となり得る。今年2月と3月のように上昇モメンタムが失われれば、売りの急増に備えなければならない」

多くのアルトコインも上昇し、モネロ(XMR)は24時間で3.8%上昇、イーサリアムは1.1%下落した。

最新価格

●ビットコイン:23,621ドル、+0.6%
●イーサリアム:1,549 ドル、-1.3%

●S&P500:3,962.24、+0.6%
●ゴールド:1,698ドル、-0.7%
●米国10年債利回り:3.04%、+0.02%

強さを見せるビットコイン、若干異なるイーサリアム

マクロ経済面では、ビットコイン価格に影響を与えるような要因はあまり見当たらない。

とはいえ、ビットコイン価格とS&P500の強い相関関係(0.77)を考えると、マクロ経済全体に影響を与えるデータは気になるところだ。

ビットコイン価格推移およびS&P500との相関関係(出典:TradingView)

20日、ビットコインの取引高は平均を上回り、RSI(相対力指数)は上昇した。

ビットコイン価格推移と取引高とRSI(出典:TradingView)

これは強気と解釈することができる。ビットコインのロングは増加傾向にある。しかし、イーサリアムは若干、違うようだ。

イーサリアム価格推移と取引高とRSI(出典:TradingView)

ビットコインとイーサリアムは強い相関関係(当記事執筆時点、0.92)にあるが、イーサリアムの上昇が平均より低い取引高で起きていることは要注目。さらにイーサリアムのRSIは66.41、しばしば買われすぎと解釈される70に近づいている。

永久先物の資金調達率を見ると、2つの暗号資産の間に同様に若干の違いがあることがわかる。プラスの資金調達率は、ロングを希望する買い手の強さを示し(強気)、マイナスはショートの強さを示している(弱気)。現状では、ビットコインは4日連続、過去10日のうち、8日がプラスとなっている。

ビットコイン永久先物の資金調達率(出典:Glassnode)

一方、イーサリアムは現在はプラスだが、過去10日でみると、プラスは5日。加えて、プラスの資金調達率は低下傾向になっている。

イーサリアム永久先物の資金調達率(出典:Glassnode)

アルトコイン

ソラナのアクティブウォレット、年初から58%増加:ソラナは市場全体が落ち込んでいるなかで成長している。アクティブウォレットは年初から58%増加、ネイティブ暗号資産ソラナ(SOL)も上昇している。

●ポリゴン、ZKロールアップのテストネットを準備:ポリゴン(Polygon)は、Polygon zkEVMを発表。「ゼロ知識証明と呼ばれる高度な暗号技術を活用し、既存のすべてのスマートコントラクト、開発者ツール、ウォレットとシームレスに動作する初のイーサリアム互換のスケーリングソリューション」と同社は述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Climbs Closer to 50-Day Simple Moving Average