ブロックチェーン分析会社のChainalysis(チェイナリシス)は、今週発生した1億9000万ドル(約255億円)のNomadブリッジのハッキングを含め、2022年現時点までに20億ドル(約2680億円)相当の暗号資産がクロスチェーン・ブリッジから盗み出されたと見積もっている。
同社は8月2日、クロスチェーン・ブリッジのセキュリティ脆弱性を評価するレポートを発表、このタイプのハッキングは今年ハッキングによって盗まれた暗号資産の69%を占めているという。
クロスチェーン・ブリッジは、異なるブロックチェーン間でトークンをやりとりするために使用される暗号資産コミュニティで人気のツール。クロスチェーン・ブリッジの基盤技術はまだ初期段階にあり、多くの新しいモデルが試されているため、攻撃の対象になるとチェイナリシスは述べた。
今年発生したクロスチェーン・ブリッジへの攻撃の中で最も注目されたのはRonin(ローニン)ブリッジへの攻撃。北朝鮮のハッキンググループ、Lazarus(ラザルス)に狙われ、合計6億2500万ドル(約838億円)のイーサリアム(ETH)とUSDコイン(USDC)を失った。
「ブリッジは、しばしば受信ブロックチェーンの“ブリッジされた”資産を裏付ける資金の保管ポイントを備えているため、魅力的なターゲットになっている」とレポートは指摘した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Chainalysis Estimates $2B Stolen From Cross-Chain Bridge Hacks This Year