「明らかにナンセンス」アバラボCEOは疑惑を否定──アバランチは一時11%下落

レイヤー1ブロックチェーンのアバランチ(Avalanche)の開発元であるAva Labs(アバラボ)のエミン・グン・シラー(Emin Gün Sirer)CEOは、同社が集団訴訟を使ってライバルを陥れていたとする批判を「断じて誤り」と否定した。

「こうした訴えは、我々が初期に依頼していた法律事務所の弁護士であるカイル・ロッシュ(Kyle Roche)氏が、アバラボとの仕事について虚偽の主張をすることでによって、潜在的ビジネスパートナーに印象を与えようとしたものだ」とグン・シラー氏は8月29日、声明で述べた。

内部告発サイト「Crypto Leaks」は8月26日、アバラボの幹部はライバルを陥れるために、法律事務所Roche Freemanに依頼して、集団訴訟を起こしていたと伝えた。集団訴訟があれば、SEC(米証券取引委員会)などの規制当局から、厳しい監視の目を向けられることになる。

この疑惑により、暗号資産アバランチ(AVAX)は一時約11%下落したが、その後、多少回復している。アバランチはCoinMarketCap.comによると、時価総額が16番目に大きな暗号資産。

コーネル大学の教授からブロックチェーン起業家に転身したグン・シラー氏は、このニュースに対する暗号資産コミュニティの反応に「落胆した」と記し、ニュースは「明らかにナンセンス」と一蹴した。

グン・シラー氏によると、アバランチは法律業務をロシュ氏に依頼しておらず、他のプロジェクトに対して訴訟を起こすよう指示していないという。

例えば、ソラナ(Solana)ブロックチェーンの開発元であるSolana Labs(ソラナラボ)に対して7月に集団訴訟が起きている。この訴訟では、暗号資産ソラナ(SOL)は無登録証券であり、個人投資家を犠牲にして利益を得たと主張している。

「我々は、ソラナの訴訟を報道を通じてのみ知り、ロシュ氏が別のプロジェクトを訴えていることに驚き、訴訟を取り下げるよう説得しようとした」(グン・シラー氏)

ロシュ氏はアバランチに関する、複数の「小規模な」法的案件を扱っただけとグン・シラー氏は述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:‘Obvious Nonsense’: Prominent Blockchain’s Founder Dismisses Smear Campaign Allegation