ビットコイン(BTC)は30日、前日から一転して1.8%下落。イーサリアムも1%下落した。
グローバルなマクロ経済では、ドイツの8月のインフレ率は8.8%となり、アナリスト予測の9%は下回ったものの、50年ぶりの高水準となった。インフレ抑制に向け、さらに利上げの可能性が高まっている。ビットコインとイーサリアムの1時間足チャートを見ると、発表と同タイミングの協定世界時(UTC)12時過ぎに下落している。
アメリカでは、労働省が発表した7月の求人件数(非農業部門)は1124万人、予想の1050万人を上回った。このは労働市場の継続的な逼迫を反映しており、歴史的にはインフレ上昇の要因と見られている。
インフレ懸念は、利上げ継続の可能性につながり、一般的には暗号資産を含むリスク資産の価格下落を招くことになる。
アルトコインも下落し、ポルカドット(DOT)とユニスワップ(UNI)はともに3.2%下落、アーベ(AAVE)は2.2%下落した。
株式市場も、S&P500は1.1%、ダウ平均は0.92%、ハイテク株比率の高いナスダックは1.1%下落となった。
コモディティでは、原油は5.2%、天然ガスは2.8%下落。ゴールドも0.8%下落した。
最新価格
●ビットコイン:19,961ドル、-0.8%
●イーサリアム:1,545ドル、+0.8%
●S&P500:3,988.85、-1.0%
●ゴールド:1,735ドル、-0.1%
●米国10年債利回り:3.11%、±0
テクニカル分析
ビットコインは、依然として他のリスク資産と連動した値動きとなっている。ビットコインとS&P500、ダウ平均、ナスダックの相関関係は、0.68、0.58、0.83。各インデックスとの強い相関関係が見られる。
ビットコインはRSI(相対力指数)が30に低下し、売られすぎ(割安)領域に入っている。
10日指数平滑移動平均(EMA)は8月19日以降、50日EMAを下回り、トレンド終了の可能性を示している。10日EMAが50日EMAを下回るマイナスクロスオーバーは、4月11日、2021年11月25日、9月21日、5月12日、4月23日に発生している。それぞれRSIは28、46、28.9、34、27.8。
この5回のうち4回、ビットコインのトレンドはプラスからマイナスに変化した。4回の30日後の価格は-27%、+53%、-28%、-32%となった。
アルトコイン
●BNBチェーン、リキッドステーキングを導入:BNB チェーンはリキッドステーキングを導入し、ユーザーがより多くの収入源を活用できるようにする。イーサリアムブロックチェーンもプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行、リキッドステーキングはより一般的なものになる。
●暗号資産カストディのファイヤブロックス(Fireblocks)、ソラナのDeFi、NFT、ゲームアプリをサポート:ファイアブロックスはすでに、ソラナ(Solana)ブロックチェーンのネイティブ暗号資産ソラナ(SOL)や、ネットワーク上のUSDコインなどのステーブルコインをサポートしている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin’s Price Retreats Along With Stocks