【US市場】ビットコインはわずかに上昇、取引高は低迷

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は7日未明に上昇し、前日遅くからの下落を止めた。

アメリカの取引時間とともにビットコインは1.8%上昇、当記事執筆時点では1万9000ドルを下回っており、年初から59%下落している。取引高は20日移動平均を下回り、投資家の確信の弱さを示している(日本時間8日9時前には、1万9300ドル付近、24時間で2%超上昇)。

イーサリアムも同じような動きを見せたが、取引高は20日移動平均を上回った。年初から見るとビットコイン同様、58%下落している。双方とも下落傾向が長期化しているが、現在の水準を魅力的な買いのチャンスと見る投資家もいる。

株式市場は軒並み上昇し、ダウ平均は1.4%、S&P500は1.8%、ナスダックは2.14%上昇した。

コモディティでは、原油価格は前日から反転して5.6%下落、天然ガスも4%下落した。ゴールドは0.92%上昇した。

アルトコインでは、ポルカドット(DOT)が3.5%、アバランチ(AVAX)が2%、ユニスワップ(UNI)が2.7%上昇した。

最新価格

●ビットコイン:19,307ドル、+2.0%
●イーサリアム:1,638ドル、+4.6%

●S&P500:3,979.87、+1.8%
●ゴールド:1,729ドル、+1.7%
●米国10年債利回り:3.26%、-0.07

テクニカル分析

出典:TradingView

米ドルの強さは現状、唯一重要な指標に思える。一般的なテクニカル指標(RSI:相対力指数やボリンジャーバンドなど)は、ビットコインが依然として割安であることを示している。

ビットコインのRSIは現在、31。過小評価/割安を示すとされる30に限りなく近づいている。

だが、ある資産が割安かどうかと、割安なタイミングかどうかは、別問題だ。ドル指数(DXY)とビットコインの相関関係を見ると、2つの資産は4月に逆相関となり、その後、加速している。ビットコインのドル指数との相関関係は3月上旬に0.12に達したが、現在はマイナス0.77。

ビットコインが年初から大きく下落したことに比べ、ドル指数は年初から14%下落。FRBによる金利引き上げと量的引き締め(QT)がドル指数に好影響を与えている。

つまり、ビットコインのテクニカル指標はトレーダーに買いを示しているが、FRBの取り組みとドルの強さは、トレーダーに待つべきと示唆している。

さらに、オンチェーンデータを見ると、8月29日以降、取引所のビットコイン残高は、2%増加している。取引所残高の増加は、投資家がポジションを解消する目的で取引所にビットコインを送っているとされ、弱気シグナルと見られている。

アルトコイン

バイナンスがアメリカでイーサリアムのステーキング開始、競争力強化:バイナンス(Binance)はアメリカ顧客に対して、年6%の利回り(APY)を提供する。利用は、0.001イーサリアムから可能。

Merge(マージ)を前に、ステークドイーサのディスカウントが拡大:ステーキングサービスLido(リド)にのステークドイーサ(stETH)のディスカウントは6月以降で最も大きくなった。マージを前に、ユーザーはstEHTをイーサリアムに替えていることが原因だろう。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Inches Higher but Sluggish Volume Shows Reluctance to Invest