イーサリアム、Merge完了後も横ばい

イーサリアム(ETH)はMerge(マージ)後の数分間、1%未満の動きで1605ドルとなり、アジア時間の15日はほぼ横ばいで推移した。Mergeまでの2週間でイーサリアムは4%上昇したが、前月から15.5%下落している(その後、日本時間16時40分頃には、1630ドル付近となっている)。

一方、イーサリアムクラシック(ETC)は2%下落し、36.34ドル。

イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は以前「Mergeが完了するまで、価格に織り込まれることはない」と語っていたが、トレーダーの意見は違ったようだ。

「多くの人が、Mergeによってイーサリアムブロックチェーンが速く、安価になるだろうと考えている。だがそうではない。エンドユーザーや開発者にとって、Merge前後で目立った違いはないはずだ」とrhino.fiプロトコルの創設者兼CEO、ウィル・ハーボーン(Will Harborne)氏は語った。

EtherNodesによると、イーサリアムノードの88%はMergeの瞬間までに準備を整えていた。残りの12%、つまり305のノードが移行に手間取ったようだ。

Mergeは現状、イーサリアム価格に大きな影響を与えていないが、オンチェーンデータは取引所に12億ドル相当のイーサリアムが流入したことを示している。

取引所への急激な流入は通常、トレーダーが売却の準備をしているサインだが、まだそうなってはいない。投資家がポジションをヘッジした可能性もあれば、あるいはEthereumPoWフォークからエアドロップされるトークンを回収する準備かもしれない。

「もしMergeが昨年だったなら、すでに8000ドルになっていたかもしれない。だがファンダメンタルズは改善しなかった」とBizantine Capitalのパートナー、マーチ・ジャン(March Zheng)氏は語った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Ether Flat After Successful Ethereum Merge