イーサリアムファンド、4週連続の流出超

イーサリアムブロックチェーンの大規模アップグレード「Merge(マージ)」が先週実施されるなか、投資家はイーサリアム(ETH)に対する慎重な姿勢を維持した。Merge後にイーサリアム価格はその慎重さを正当化するかのように下落した。

コインシェアーズ(CoinShares)が9月19日に発表したレポートによると、イーサリアムファンドは9月16日までの1週間、1540万ドルの流出超となった。流出超は4週連続。一方、ビットコイン(BTC)ファンドは1740万ドルの資金流入となり、5週連続の流出超とはならなかった。

イーサリアムはMergeがスムーズに完了したにもかかわらず、大幅に下落した。Mergeはエコシステムに多くの大規模投資家を引きつけると期待されていた。9月15日のMergeの5日ほど前、イーサリアムは1800ドル付近まで上昇したが、当記事執筆時点には1300ドルを割った(日本時間20日13時頃には1350ドル付近)。

Mergeに向けた上昇を捉えた投資家は、ポジションを売却した可能性がある。

「デリバティブ市場におけるロングポジションの大規模な清算が現物(スポット)市場の価格下落を悪化させた」と暗号資産データ企業カイコ(Kaiko)は、Merge後の価格下落の理由に触れた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:イーサリアムの1週間の価格推移(CoinDesk)
|原文:Crypto Investors Yanked Money From ETH Products Despite a Smooth Ethereum Merge