中国、デジタル人民元のトライアルを広東省などに拡大:報道

中国人民銀行(PBoC)はデジタル人民元(e-CNY)のトライアルを最も人口の多い広東省をはじめ、江蘇省、河北省、四川省に拡大する。サウスチャイナ・モーニングポスト(SCMP)が9月20日に伝えた。

範一飛(Fan Yifei)副総裁が19日、金融フォーラムで語った。具体的な日時は明かされておらず、範副総裁は「適切な時期に」行われると述べたという。

中国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)のトライアルは過去2年間にわたって行われている。トライアルはおおむね都市単位で行われ、多くの市民が比較的少額のデジタル人民元を手に入れることができる抽選が行われた。また普及を促進するために、商店にはデジタル人民元での支払いを受け入れることが奨励された。

2021年10月時点、約1億4000万人がデジタル人民元ウォレットを開設し、620億人民元(約90億ドル、約1兆3000億円)相当の取引が行われた。

世界のほぼすべての主要経済国の中央銀行と政府は、暗号資産の利用が拡大していることを受けて、CBDC開発を少なくとも検討する意向を示している。

中国の計画が最も進んでおり、韓国とスウェーデンの計画も昨年からテストフェーズに移行している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:China to Extend CBDC Trial to Most Populous Province, Guangdong, Three Others: Report