アダルト産業向けのブロックチェーンプロジェクト、スパンクチェーン(SpankChain)が、仮想通貨決済プラットフォーム「スパンクペイ(SpankPay)」をローンチした。
スパンクペイは、従来の金融業界の大部分が消極的な姿勢を示す中、アダルトコンテンツ提供業者が信頼できる決済サービスを確保できるようにすることを目的としている。同サービスは、ユーザーがビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)などの仮想通貨、およびZキャッシュ(ZEC)やモネロ(XMR)といったプライバシーコインで決済することを可能にする。
「スパンクペイは、アダルト業者が仮想通貨決済に対応し、支払い取り消しを回避し、グローバルな顧客層にリーチできるようにすることで、彼らに直接的な価値をもたらします」とスパンクチェーンのCEO、アミーン・ソレイマニ(Ameen Soleimani)氏は語った。
このサービスは、クリック1つで行える「即時の」トランザクションを提供するとされている。スパンクペイは、トランザクションにつき0.5%の手数料を課す。これは、ポルノ関連産業以外に課される、最大3%のクレジットカード手数料と比べても遜色がない。カード会社はアダルトサイトに対して、最大10%の手数料を課す、とソレイマニ氏は指摘している。
近年多くのアダルトサービスは、口座を拒否されたり閉鎖され、クレジットカード、銀行、決済サービスによる、支払いの受け取りに問題を抱えてきた。
スパンクペイのソリューションを組み込んでいる企業がすでに2社ある。スカイプをベースとしたウェブカメラ配信サービス、スカイプライベート(SkyPrivate)と、ファン重視のアダルトプラットフォーム、ジャストフォーファンズ(JustFor.Fans)だ。
ジャストフォーファンズの生みの親、ドミニク・フォード(Dominic Ford)氏は次のように述べた。
「我々は、会員に仮想通貨決済を提供できることにワクワクしています。スパンクチェーンを利用することで、アダルト企業という理由で閉鎖されることを心配する必要がなくなります。アダルト業界に友好的ではない可能性のある外部ソリューションよりも、同じアダルト業界に身を置くソリューションを利用する方がずっと良いです」
スパンクチェーンはすでに、コンテンツを提供するモデルをより良い待遇で扱うことを目指すウェブカメラ配信サイト、「スパンクライブ(Spank.live)」を運営しており、セグペイ(Segpay)を利用してクレジットカード決済も提供している。発表によると、スパンクライブは、近日スパンクペイを決済手段として組み込む予定。
翻訳:山口晶子
編集:町田優太
写真:Webcam image via Shutterstock
原文:SpankChain Launches Crypto Payments Service for Adult Content Providers