イーサリアムの歴史的転換、ナスダックやブラックロックなど相次ぐ参入【日曜日に読みたい厳選10本】

長年待ち望んだ後なのに、白黒のコンピューターターミナルに表示された解像度が低く読みにくい文字によってMergeの成功が知らされたことには、少し拍子抜けせずにはいられなかった。新年のお祝いなら、少なくとも花火くらいは用意されているものだ──この1週間に公開したコラムやインタビューから、日曜日に読みたい10本を厳選。

イーサリアムの歴史的転換:何がどう変化したのか?

イーサリアムは今月、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)へと歴史的な転換を完了させた。分散型台帳に取引を追加するために利用していたマイナーに依存するエネルギー負荷の高いシステムを、正式に放棄したのだ。

暗号資産(仮想通貨)の世界では、今回のアップグレード「Merge(マージ)」は祝日のように扱われた。音楽にスピーチ、特別ゲストまで迎えたウォッチ・パーティーが開かれ、バーチャルの世界でも、実世界でもお祝い騒ぎであった。…続きを読む

ナスダック、ブラックロック……弱気相場で相次ぐ金融機関の暗号資産参入

伝説的投資家として知られるウォーレン・バフェット氏は、いまだに暗号資産(仮想通貨)を忌み嫌っているかもしれない。

しかし、伝統的金融機関(TradFi)の大物たちは、「皆が貪欲な時に恐怖心を抱き、皆が恐怖心を抱いている時に貪欲であれ」というバフェット氏の格言に従っている。今年の低迷を受けて、デジタル資産に大挙して押し寄せているのだ。…続きを読む

暗号資産業界で最も重要な2022年の弱気相場

私は今月22日、暗号資産データ企業メッサーリ(Messari)主催のカンファレンス「メインネット(Mainnet)」に参加した。盛況ではあったが、米CoinDeskが6月に主催した「コンセンサス(Consensus)」に比べると、少し賑わいを欠いていたと言わざるを得ない。

その違いは主に、タイミングによるものだ。Consensusは熱狂的な強気相場の尻尾を捕まえていたが、今は間違いなく、弱気相場の真っ只中。…続きを読む

パウエルFRB議長は2022年版ボルカーか?その答えはビットコインにとっても重要だ

ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がインフレとの戦いに勝ったとしたら?

FRBによる先週の大幅利上げを受けて、パウエル議長を前任者の1人ポール・ボルカー氏と比較して論じる専門家たちがいる。ボルカー氏は1980年代、カーター政権とレーガン政権でFRB議長を務め、積極的な金融引き締め政策を推し進めた人物だ。…続きを読む

なぜロシアは制裁回避で暗号資産に依存しないのか?

2月にロシアがウクライナに侵攻したことを受けて、アメリカとEUを筆頭とする欧米諸国はロシアに対して広範な制裁を課した。ロシアを経済危機に陥らせることで、ウクライナからの撤退を促そうと狙ったものだ。

しかし、制裁実施から数日の間に、アメリカ当局者や金融アナリストたちは、ロシア政権が欧米の制裁を回避するために、暗号資産(仮想通貨)を使う可能性があると警告。…続きを読む

Merge後のGPUマイニング、稼げる可能性はあるか?

イーサリアムブロックチェーンの大規模アップグレード、Merge(マージ)が完了し、GPUマイニングは終わりを迎えた。マージの数日後、あるグラフィックカードメーカーは過剰供給を予想して、カード製造から撤退した。

とはいえ、市場にはまだプルーフ・オブ・ワーク(PoW)ベースの暗号資産が存在する。…続きを読む

米国のトルネード・キャッシュ禁止は中国のAI戦略を利する

米政府がAI(人工知能)分野における中国の前進を恐れているとしたら、機械学習モデルのトレーニングに使える極めて価値の高い暗号資産(仮想通貨)データという宝の山を、なぜ中国政府に渡してしまっているのだろうか?

これは、リスボンで開催されたNEARプロトコルの年次カンフェレンス「NEARCON」の場で、開発者のアニシュ・モハメド(Anish Mohammed)氏が投げかけた疑問だ。…続きを読む

トークンの種類で異なるドル高のインパクト

米ドルが強くなれば、暗号資産(仮想通貨)などの資産の価値は下がると一般的には考えられている。しかし、それは本当だろうか?

米連邦準備制度理事会(FRB)は先週、ほとんどの人の予測通りに動いた。フェデラル・ファンド・レート(FFレート)を0.75%引き上げたのだ。しかも、3回連続で。…続きを読む

米国のデジタルネイティブ世代と暗号資産、新たな相互信頼システムの探求

米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は今月、暗号資産(仮想通貨)エコノミーは「ある程度の信頼を得なければ、軌道に乗ることはない」と語った。

そして先週、暗号資産に関する大統領令への対応として発表されたレポートの中で米財務省は、米連邦準備制度理事会(FRB)が発行する中央銀行デジタル通貨(CBDC)のメリットの1つは、「信頼された発行元」から発行されることだ、と主張した。…続きを読む

2023年のDevconをイスタンブールで開催するべき理由

イーサリアム開発者や研究者にとって最も大切なイベント「デブコン(Devcon)」は来年、イスタンブールで開催されるかもしれない。

イスタンブールでの開催が実現したとすれば、真にパワフルなコミュニティへと進化を遂げたトルコの暗号資産(仮想通貨)コミュニティの働きかけのおかげである。…続きを読む

|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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