ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は17日、さまざまなリスク資産とともに上昇で週をスタートさせた。
ビットコインは一時1万9670ドルまで上昇、最終的に1.4%上昇となった。イーサリアムは1300ドル超で推移し、1.3%上昇した。
暗号資産全体のパフォーマンスを測定する広範な市場指標、CoinDesk Market Index(CMI)は、1.33%上昇。
マクロ経済状況
暗号資産はマクロ経済ニュース、特にインフレと経済成長に関するニュースとの関連性が依然として大きくなっている。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のFedWatchでは、FRBが11月に金利を0.75%引き上げる確率が95%となっている。0.50%の確率は4.6%、1.0%の利上げはもう誰も予想していないようだ。
暗号資産全体のパフォーマンスを測定する広範な市場指標、CoinDesk Market Index(CMI)は、0.26%上昇。
株式市場:株式市場は上昇した。ダウ平均は1.8%、ナスダックは3.5%、S&P500は2.7%上昇した。
コモディティ:エネルギー市場はまちまち。WTI原油は0.57%、欧州ブレント原油は0.61%上昇、一方で天然ガスは7.2%下落した。金属市場では、ゴールドは1.3%上昇、銅先物は0.26%上昇した。
最新価格
●Coindesk Market Index(CMI):952.78、+1.0%
●ビットコイン:19,519ドル、+1.0%
●イーサリアム:1,325ドル、+1.1%
●S&P500:3,677.95、+2.6%
●ゴールド:1,654ドル、+0.7%
●米国10年債利回り:4.01%、+0.005
テクニカル分析
ビットコインは17日、上昇して20日移動平均に近づき、勢いを失った。6月中旬以降、こうした動きが続き、おおむね横ばい推移となっている。
ビットコインには大きな上昇要因は見られず、引き続き、現状レンジでの取引となりそうだ。ビットコインは移動平均を上回ると下落し、下回ると上昇するというパターンを続けている。
ビットコインは依然としてドルインデックス(DXY)との高い逆相関関係を示し、数値はマイナス0.81となっている。
オンチェーンデータは、クジラ(ビットコインの大口保有者)が売却を準備している可能性を示しており、移動平均を上回る短期的な上昇の後、利益確定が行われ下落するという最近の値動きと一致する。
Glassnode(グラスノード)によると、取引所へのクジラの純流入額は過去30日マイナスが続いたが、プラスに転じている。これはクジラが売却に備えて、ビットコインを取引所に移動させたことを示すため、弱気センチメントと捉えられている。
大口投資家による取引所へのBTCの移動は、投資家は売却に備えてビットコインを取引所に移動させるため、弱気センチメントのサインとなり得る。
アルトコイン
●Quant Networkのネイティブ暗号資産QNT、トップ30にランクイン:相互運用性に特化したQuant NetworkのQNTは、4カ月で450%上昇し、横ばいが続く市場の中で際立っている。
●TempleDAOから200万ドル超のイーサリアムを盗んだハッカー、トルネードキャッシュに資金を移動:DeFiプロジェクトのTemple DAOは先週、200万ドルを超えるハッキング被疑を受けた。ハッカーは過去24時間に複数のトランザクションで、不正に得た資金の全額をミキサーサービスのTornado Cash(トルネードキャッシュ)に移動させた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:TradingView
|原文:Market Wrap: Bitcoin and Ether Start the Week Higher