メタ(旧フェイスブック)が断念したグローバルステーブルコインプロジェクト、リブラ(後にディエムに名称変更)の流れを汲むAptos Labsが10月17日、メインネットをスタートさせた。数十億ドルの評価額が試されることになる。同社は、リブラに携わっていた元メタ社員らが設立した。
Aptos Labsは自社のネットワークについて「稼働中」と述べたが、エコシステムは完成にはほど遠く、DeFi(分散型金融)に不可欠なさまざまな要素──ウォレット、取引所、NFT関連技術などはまだできあがっていない。それらが登場するまで、Aptosで実現できることはあまりないだろう。
ブロックチェーン自体は、10月12日に最初のトランザクションを完了し、稼働している。だがネットワークは不安定で、ノードは何度もクラッシュした。Aptos Labsの開発者は、メインネットの発表は「急がされた」とCoindeskに語った。
同社は3月、アンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz/a16z)が主導した資金調達ラウンドで2億ドルを調達、大手投資家が参加し、注目を集めた。
さらに7月には、FTX VenturesとJump Cryptoが主導し、Binance Labsが参加した1億5000万ドルのシリーズAの資金調達ラウンドを完了させた。この2回の資金調達ラウンドで評価額は20億ドルに達し、わずか6カ月前の評価額の4倍となった。
Aptosブロックチェーンは、イーサリアムキラーと呼ばれる高速で安価なブロックチェーン、特にソラナ(Solana)をターゲットに定めている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Aptos Labsのモー・シャイフ(Mo Shaikh)CEO(CoinDesk)
|原文:Aptos Debuts Its Blockchain, Putting Millions in VC Dollars to the Test