FTX崩壊を引き起こした8日間とバハマのペントハウス、暗号資産暴落と1907年恐慌の類似点 【日曜日に読みたい厳選10本】

流動性危機の高まり、バイナンスによる買収に向けた基本合意書の締結、買収の撤回、破産申請と、あまりにも目まぐるしい1週間だった──今週公開されたコラムやインタビューから、日曜日に読みたい10本を厳選。

FTX崩壊を引き起こした驚愕の8日間

サム・バンクマン-フリード氏の巨大暗号資産帝国にとって、11月の1週間は目が眩むような急展開であった。バンクマン-フリード氏が率いる取引所のFTXは引き出しを停止し、バイナンスによる救済策もご破産となったようだ。

こうなると、預金者たちの資産がリスクにさらされる可能性もあり、バンクマン-フリード氏だけでなく、暗号資産業界全体にとって大きな打撃となる。…続きを読む

バハマのペントハウスに同居、親密なルームメイトたちが運営していたFTX──多くの社員は蚊帳の外

「ショッキング」という言葉ほど、暗号資産取引所FTXの急速な崩壊に適した言葉はない。その思いは意外なことに、彼のもとで働いていた人たちや崩壊の兆候をつかんでいたと思われる人たちから溢れている。

なぜだろうか? もしかしたら、バハマの豪華なペントハウスが関係しているかもしれない。30歳のバンクマン-フリード氏はそこでFTX、トレーディング企業アラメダ・リサーチ(Alameda Reaserch)を経営する側近たちと同居している。…続きを読む

バイナンスとFTX、買収合意に至るまで──SBF帝国の光と影

サム・バンクマン-フリード氏が築いてきた暗号資産帝国がどれほど崩壊に近づいていたのか? 崩壊した場合、どれほどのダメージを業界にもたらしていたのか?

私たちは決して知ることはないかもしれないが、存在していた主なリスクは分かっている。そして悲しいことにそれは、ビットコインが10年前に作られた時に、解決しようと目指していたことと同じ問題だ。…続きを読む

4つのチャートで見る、FTX崩壊の内情

FTXを取り巻く状況はきわめて厳しくなり、同社はライバルであるバイナンス(Binance)による買収に合意した。ブロックチェーンデータから今回のFTXの流動性危機を見ると、事態がいかに急速に悪化したかが理解できる。…続きを読む

暗号資産暴落と1907年恐慌の類似点

テラ(Terra)システムと、そのアルゴリズム型ステーブルコインのUSTが今年5月に崩壊した時、暗号資産市場では価格の暴落が起こり、2008年の世界金融危機と比べられるほどであった。

テラ/USTを「クリプト界のリーマン・ブラザーズ」と呼ぶ人もいる。6月に破綻し、他の多くの暗号資産レンディングプロジェクトを道連れにした暗号資産ファンドのスリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital)の方が、リーマン・ブラザーズに近く、テラ/USTはベアー・スターンズのようなものだと考えている人もいる。…続きを読む

グーグルは本気で暗号資産に参入するのか?──コインベースとの戦略連携を読み解く

ニュースの見出しや発表文から判断すると、グーグルはいよいよ暗号資産の世界に飛び込もうとしていると考えたくなる。しかし、パートナーにコインベースを選んだことが、グーグルは単に足を少し踏み入れているに過ぎない証拠だと指摘する人たちもいる。

グーグルとコインベースは先日、「グーグル・クラウドとコインベースがウェブ3のイノベーション促進で新しい戦略的パートナーシップを締結」と題された共同プレスリリースを発表。Google Cloudはその数日後、イーサリアムブロックチェーンノードエンジンの提供を開始すると発表した。…続きを読む

暗号資産革命の転換期

カーロータ・ペリッツ(Carlota Perez)著『Technological Revolutions and Financial Capital(技術革新と金融資本)』をまだ読んでいないのなら、強くお勧めする。タイトルは退屈に聞こえるが、あなたがどの業界の関係者であっても、いくつもの「アハ!体験」を引き起こすことはほぼ間違いなく、美しい文体で書かれた刺激的な本である。

この本の主張の要点は、主要な技術的シフトは、かなり波瀾万丈な形で進展と繁栄の「黄金期」を生み、誕生から衰退までのパターンをたどるというもの。ペリッツ氏はその過程を、5つの部分に分けている。…続きを読む

NFTアーティストはロイヤリティに期待するべきではない

何カ月もの沈黙を経て、世界最大規模のNFTマーケットプレースが、NFTクリエーターに支払われる「ロイヤリティ」に関して中間の道を取ることを発表した。

NFTマーケットプレースのOpenSea(オープンシー)の新しい「オンチェーンエンフォースメント」ツールは簡単に言うと、NFTの所有者が変わるたびに、売り上げの一部をクリエーターが受け取り続けられるように、スマートコントラクトに追加するコードである。…続きを読む

ビットコイン、株価と比べて再び低ボラティリティの理由

FF金利を設定する米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合が先週開かれ、金利を0.75%上げるという新しい通貨政策の概要を説明するプレスリリースが発表された。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が記者会見を行い、ジャーナリストからの質問に答えた。

情報過多の現代において市場は、プレスリリース、議長の言葉、そしてジャーナリストの質問への答えに順に反応する傾向がある。…続きを読む

暗号資産市場で注目される「取引分析」とは【基礎知識】

テクニカル分析は、暗号資産トレーディングが始まる前から論争の的になっていた。

馴染みのない人のために説明しておくと、テクニカル分析とは、歴史的値動きに基づいて、将来的な値動きを予測しようとするもの。通常は、価格データの中で繰り返し可能なパターンを探すことによって行われる。…続きを読む

|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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