FIFAワールドカップ開幕へ、ファントークンが上昇

FTX破綻の影響が広がるなか、スポーツファントークンは11月20日に始まる「FIFAワールドカップ カタール2022」を前に上昇した。

大手ファントークンプラットフォームのソシオス(Socios.com)が手がけるをスポーツファントークン、チリーズ(CHZ)は当記事執筆時点、過去24時間で11%上昇した(日本時間20日13時付近では、約14%下落している)。

チリーズの過去1週間の推移(日本時間20日13時頃)/出典:CoinDesk

ポルトガル代表とアルゼンチン代表は優勝候補の大本命で、そのファントークンであるPORとARGは「ワールドカップ期間中、さらにうれしい状況になるだろう」と暗号資産取引所フォビ(Huobi)のリサーチチームは11月17日のレポートに記している。

ファントークンの価格を追跡しているFanMarketCapによると、PORは過去24時間で15%上昇、先週は50%上昇。ARGは24時間で10%上昇、先週は28%上昇した。またCoinGeckoによると、ファントークンの時価総額は24時間で11%上昇し、3億9900万ドル(約560億円)に達している(いずれも、当記事執筆時点)。

チリーズは過去1週間、ビットコインとCMIを上回った/出典:CoinDesk

ファントークンは、スポーツチームのファンなどのコミュニティへの参加や帰属意識を示す暗号資産。保有者は、チームへの応援を示す一方で、試合のチケットや、チームの意思決定への一定レベルの参加など、特定の特典を受け取ることができる。

20日、4年に一度のサッカーFIFAワールドカップがカタールで開催。12月18には、世界32カ国の代表チームの中から優勝チームが決まる。

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スポーツファントークンは、暗号資産市場にFTX破綻の影響が広がるなか、ほとんどの暗号資産のパフォーマンスを上回っている。

例えば、168の暗号資産価格をもとに算出されるCoinDesk Market Index(CMI)は過去24時間、ほぼ横ばい、過去1週間で2%下落した。

しかしフォビのレポートによると、ファントークンはワールドカップ終了後に勢いを失い、価格と取引高が低下する可能性がある。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:shutterstock
|原文:Sports Fan Tokens Rally Ahead of FIFA World Cup, Defying Crypto Market Gloom